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【166】 あの子 ページ33

イ(暗い……。)

フェリはポツン…と真っ暗な所に立っていた
自分の手脚ですら確認が出来ないほどの深い闇

さっきまでの出来事が思い出せない

イ「俺、何してたんだっけ?何でここにいるんだっけ?」


イ「どっち、行けばいいんだろう?」


―こっちだよ。こっちこっち―

どこかから声が聞こえてくる
いや、聞こえてくるというよりは頭に直接響いてくるの方が
表現としては合っているだろうか

イ「こっち?」


イ「俺を、助けてくれるの?そっちに行けばいいんだよね?」


―そうだよ。こっちに来れば皆に会わしてあげる―


イ「うん。そうだよね。そしたらきっと……皆に会えるんだよね?」

俺が今望んでいる事が分かっているかのように
欲しい言葉ばかりをくれる
でも、どこかでおかしい事に気付いていたのかもしれない

フェリの感は正しく、声がする方には奴がいた

イ「?」

それでも今は明らかに怪しくても何だろうとすがりたかった
行こうとした所を呼び止めてくる一人の声
探してやまない人物の声にとても似ていた

?「そっちじゃない」


イ「え?」


?「こっちだ。イタリア」


イ「こっち……?ねぇ、どこにいるの?」

さっきと変わらない暗闇
やはり相手が誰なのか分からない

?「イタリア。願ってくれないか?小さな俺では分が悪い。
  もし俺が、もっと大きくなれてお前と同じ目線で立てたら…」


イ「え…?」


?「そしたら俺は、お前を迎えに行ける」


イ「よ、よく分からないけど…俺の事助けてくれるの?
  なら、願うよ!!君が大きくなること!!
  そしたら俺、皆の所に帰れるよね!?」

何故だかこの声の人は本当に俺を助けようとしてくれてる
信じる事が出来ると思った

?「あぁ。きっと…」


イ「ねぇ、君は…」


?「すまない。まずはそれを倒さないと。
  先に行っててくれ――」


イ「えぇ!?ちょっと!!あの、君は一体…」

最後まで言葉にする前に意識が薄れていった


目が覚めると、地面には色とりどりの花が咲き乱れ
一目で館じゃない事が分かった

イ「!?あれ?ここ、洋館じゃない?よね?」


イ「な、何で俺こんな所に……。早く戻らなくちゃ。皆が心配――」


?「イタリア!!」


イ「――!?」

声のする方を向くと、誰かが駆け寄ってくる

イ「………っ!!!!」


その人物は、フェリの大切な―


イ「君…は……」


神ロ「……。探した。イタリア」


イ「しっ……」




――――神聖ローマ…――


〜続く〜

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ぷぅ(プロフ) - まるぅさん» ありがとうございます!今後はあまり停滞せずに更新していけるよう努力します! (2017年3月3日 8時) (レス) id: 3ccc41d662 (このIDを非表示/違反報告)
まるぅ - 受験お疲れ様でした(^o^)久々に来てみたら更新されてたのでとても嬉しかったです!更新頑張ってください!楽しみにしてます!! (2017年3月1日 18時) (レス) id: f1de15ca3b (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 更新楽しみに待ってます!でも、無理せずゆっくりで!(o´・∀・)o (2015年10月9日 14時) (レス) id: 6e549bce43 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅたま(プロフ) - 星歌ゆうさん» ありがとうございます!完結できるよう頑張りますね!! (2013年8月10日 2時) (レス) id: 051a023c6a (このIDを非表示/違反報告)
星歌ゆう(プロフ) - オリジナルも混ざっていて面白かったです^^続き楽しみにしていますね! (2013年7月31日 19時) (レス) id: 10431007b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぷぅ | 作成日時:2013年4月11日 19時

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