ヘタ鬼 〜皆を助けるんだ！〜

【４３】　偽りの記憶(?)　主人公side ページ45

〜１の世界〜

《ｻﾞｧｧｧｧ》

あ(ここは…館の外？)

《ｶﾞﾁｬｯ》

イ「出られた…」

あ(そうか…ここは一番始めの世界の最後…)

イ「俺だけ生き残って、俺だけここから…」

《ｽﾀｽﾀｽﾀ》

イ「出られるわけ…ないだろ…」

あ(でも、僕はたしか前見た記憶が正しければこの世界にいたはず…死んだのか？)

イ「なんだよ…無理に決まってるじゃん。皆残して俺だけ？なんだよ…何なんだよ…」

《ｶﾞﾁｬｯ》

イ「！！」

トミーがゆっくり近付いてくる

イ「止まれよ！

　 俺の勝ちだよね？俺を捕まえられなかった、お前の負けだよ！
　 俺が今ここから出た瞬間、お前の負け。その距離からじゃ、さすがに無理だよね！

　 ここから出たら、この場所も今まで通りとはいかないんじゃない？
　 だって俺って言う国が、ここ潰すから！」

あ(止まれって言葉分かるのか…)

イ「ねぇ。それって、悔しくない？俺が最後の獲物だもん。
　 こんな足だけ取り柄の奴に負けてさ」

・・・

イ「……せよ…」

イ「戻せよ…」

イ「こんな歪んだ空間なら、戻せるだろ？お前。そしたら一番に俺の事、食べにくれば？
　 俺の足に敵うならの話だけどね」

あ(ここから皆が脱出するまでの繰り返しが始まった…)

イ「…。戻れよ！！！！」

《ﾋﾟｶｧｧｧﾝ》


〜○の世界〜

あ(次はどこだ？)

あ『イタリア…』

あ(僕？イタリアは寝てるし…皆どこに行ったんだ？)

あ『どうして僕なんか庇ったのさ…皆もいなくなったし…。僕を一人にしないでよ！』

あ(皆死んだ？そんなの有り得ない…イタリアが生き残ったのはあるけど…)

あ『…イギリスもいないのに誰が時間を戻すのさ…僕にはそんな力』

《ｶﾞﾁｬｯ》

あ『！！』

ト「…」

あ『ねぇ…』

ト「…」

あ『お前はさ。イタリアの願いを叶えて時間を戻して、一番に狙うようになったんだろ？』

あ『だったら…。僕の願いも叶えてよ』

あ『僕は時間を戻せるリューズでもないし、
　 イギリスみたいに時間を戻す魔法が使えるわけじゃない。

　 …だからお前が戻してよ。それくらいできるんでしょ？
　 ターゲットもイタリアから僕に変えて。それが僕の願いだよ』

ト「…」

あ『ねぇ叶えてくれるの？どっち？』

ト「ワ、カ……た…」

あ『…ありがとう』

あ(え？ターゲットを僕に変える？それって一体…)

あ『これで…イタちゃんの負担が少しでも減らせる…』

《ﾊﾟｧｧｧｧ》



〜終了〜

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