「おかえり」＊神 ページ1
“貴方に帰って来て欲しい。
ずっとずっと昔にさよならしてから、あなたは一度も顔を見せてはくれないのね。貴方はまだあの子が好きなのかしら。”
“貴方に会いたい。
また三人で絵を描いて、歌を歌って、花を摘んで…なんて、今じゃもう無理かしら。もう私だって大人だもの。”
私は黙々と手紙を書いていた。
あの子がいなくなってから、何世紀。
忘れられなくて、忘れたくなくて私は未だ手紙を書いている。
“私、本当は貴方の事好きだったのよ。
貴方があの子を好きなのは知っていたけれど、どうしても、貴方の事ばかり考えてしまうの。”
“どうして私じゃなかったのかしら”
ふと出てしまった醜い嫉妬に気付いて、私は慌ててその言葉を消した。
何世紀経ってもあの子の事が忘れられないなんて。
今じゃ恋の一つや二つくらいあって普通の歳なのに。どうしても好きだった。
私はあの子がいつかひょっこり現れて、抱きしめてくれると信じてた。
“早く帰って来て、寂しいわ”
そこまで書いて、もう夜中の二時を回ってることに気付いて、手紙を引き出しの奥に仕舞い、すぐにベッドに入った。
＊
早朝、ふと目が覚めてしまった。
何だか そわそわして、落ち着かない。
眠れなくて、私は少し早く朝食をとることにした。
煩くならないように、そっとキッチンまで行ってフライパンを出しながら、パンケーキにするか、フレンチトーストにするか迷っていた。
材料やら何やらを出していると、唐突に玄関のチャイムが鳴った。
「こんな朝早くに誰かしら」なんて独り言を言いつつ、フライパン片手に玄関に向かった。
「はい、どなたですか…」
扉を開けると、そこには一人の青年が立っていた。
金色の髪にその顔立ちはなんだか懐かしくて、それに気付いた時はもう、私はフライパンを放り出して彼に抱きついていた。
フライパンがごとり、と音を立てて落ちた事すら気付かない。
「ただいま」
私の目からは、涙が音もなく零れていた。
「…こんなに戻って来るのが遅くなるとは思ってなかったんだ。待たせたな」
「…遅過ぎるのよ。ずっと、待ってた」
その言葉を言い終えるか負えないかの所で二人は軽く口づけて、
「おかえりなさい、神聖ローマ」
・−・−・−・−・−・−・−・−・
(…玄関で何をしているんです、このお馬鹿さん)
(ひいい、ろ、ローデリヒさん!?)
夢主の名前が一度も出ていない事件。
ちなみにローデリヒさん家に住んでる設定です。なのでちらっと登場させました。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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囚人凪沙 - はじめまして！囚人凪沙です。あの…中国とイギリスの裏取り合いお願いします！ (2015年11月11日 19時) (
レス) id: 43302388a5 (このIDを非表示/違反報告)
モチ - 初めまして、リクでノルとアイス君の取り合いいけますか (2015年10月11日 21時) (レス) id: 0194b162b7 (このIDを非表示/違反報告)
繰水 - プロシアーナさん» 初めまして!かなり時間がかかるんですがそれでも良かったら書きます! (2014年3月21日 22時) (レス) id: f750cee083 (このIDを非表示/違反報告)
プロシアーナ - はじめまして！リクでギルの激甘いけますか？ (2014年3月12日 11時) (レス) id: 828806caa9 (このIDを非表示/違反報告)
坂土総太郎(プロフ) - 繰水さん» お願いしますっす（≧∇≦） (2014年1月7日 23時) (レス) id: 1988008bd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：繰水 | 作者ホームページ：http://963brownsugar.hatenablog.com/
作成日時：2013年12月18日 21時
