記録8 ページ8
家に帰り真っ先にソファーに寝転びながら、さっきあったことを思い出す。
南伊「あの馬鹿弟……ベッラだと思ったのになんなんだよ」
終わったと思った会議はもう一回する羽目になるし、危ねーもん持ってるし、変な空気で気不味いし、面倒を増やされて最悪だった。
どうなってんだよ。そう思うと腹が減ってくる。真面目に働いた後だからな。
すると家のドアが開く音がした。あいつが帰ってきたのか。さっさと帰らずに居残りしてやがったけど、変なことしてないだろうな。
伊「ただいま〜…あっ兄ちゃん!帰ってたんだね」
南伊「遅えぞコンニャロー。腹減った。飯」
『食料はどこだ。不足の心配はないのか』
南伊「はあ?いつもんとこ………あ?」
『邪魔する』
そこにはさっきのあいつがいた。
さっきのあいつが、目の前にいる。
南伊「……は!??お、おい!!馬鹿弟!!!」
伊「どうしたの兄ちゃん。あ、そうそうAちゃんね!」
キッチンから顔を覗かせながら何食わぬ顔で笑いやがる。
こいつ、さっきの子だよな?自分の頭撃つとか馬鹿言ってた奴だよな?なんで家にいんだよ!!連れて来るとか馬鹿なのか!?
伊「俺たち信頼関係をつくんなきゃいけないんだよ!
だからまずは一緒に美味しいもの食べて、次に俺んち観光させて、あ、あとジェラート食べなきゃ!」
南伊「いや何言ってんだよ!?危ねえだろこの……」
そこで言葉が詰まる。
暴言を吐いてやろうと思ったんだ。ボロクソに言ってやろうと思った。
だけどこいつは、俺よりも背の低い女の子で、女の子に罵倒を浴びせるのは、気が引けちまう。
南伊「………このベッラは」
『さっきからあいつもだけどベッラって何。馬鹿にしてるのか』
伊「美女ってことだよっ。
じゃあ俺料理作ってるから、兄ちゃん達は待っててね」
するとまたキッチンに消えていった。
二人残されて空気は会議と同様気不味くなる。
南伊「…………な、なあ」
流石に黙ったままもどうかと思って、声をかけてみた。
南伊「……髪、梳かすか?ほら、女の子は身嗜み綺麗な方がいいだろ?」
近くに置いてあった髪ブラシを持つと、それをジッと見つめてくる。
『そうか』
そう言うとソファーに座る俺の前に腰を下ろした。
…………あ???
南伊「俺がやんのか!??」
『お前がやりたいなら。私はこのままで別にいい』
南伊「女の子の髪に簡単に触れて良い訳ねーだろ!!」
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夏(プロフ) - しのんさん» えっ、えっ、いやいや!?そんな嬉しすぎる言葉を掛けてくださりこちらのほうが感謝しまくりです(号泣)コメントくださりありがとうございます😭評価も何よりですが言葉で言ってもらえるのが一番嬉しいのでめちゃくちゃ自信に繋がります!! (1月7日 21時) (レス) id: ebedb84d25 (このIDを非表示/違反報告)
しのん(プロフ) - 夏様このような素敵な作品をお作り頂きありがとうございますぅ〜😭😭😭 (1月7日 19時) (レス) id: 451f35b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - futuunohitoさん» 嬉しすぎますありがとうございます!!!!🥹😭😭 (10月15日 23時) (レス) id: ebedb84d25 (このIDを非表示/違反報告)
futuunohito - 好きです頑張ってください!! (10月15日 23時) (レス) @page4 id: d47a7a5aa6 (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - ぽてちさん» ぽ、ぽてちさん……!ああ本当にありがとうございますッッ!!!!こいつどんだけ掛け持ちしてんだよって感じですよね……わざわざ見てくださって嬉しいです、ありがとうございます😭😭😭いつも嬉しい言葉を貰ってばかりです…………更新頑張りますね! (10月15日 12時) (レス) @page2 id: ebedb84d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏 | 作成日時:2023年10月14日 23時