私立ヘタリア学園〜イギリスとの恋物語〜last part

２５６話　卒業パーティー！ ページ34

この学園では、卒業式のあとに卒業生・在校生が参加するパーティーが催される。
卒業生を送る意味も込めてと学園長が発案し、毎年開かれるようになったらしい。

女子生徒はカジュアルなパーティードレス、男子生徒はスーツを着るという人が多い。
立食パーティー式で、料理や飲み物もたくさん用意されている。


後輩1「A先輩、ドレスすっごく素敵です！」
後輩2「綺麗〜！」

A「ありがとう〜！」


アメリカ「DDDD！あれも、これも！全部美味しいんだぞ！ここは天国かい！？(ﾊﾟｸﾊﾟｸﾓｸﾞﾓｸﾞ」
ロシア「うわあ、アメリカくん。それこっちに飛ばしたら……わかってるよね？^し^」

フランス「まったくアメリカは、美しくないなぁ。さ、お兄さんはダンスのパートナーでも探しに行こうかな？」
イタリア「ヴェー！フランス兄ちゃん、俺も行くよ〜！」

ドイツ「む、ダンスか……」

日本「まあまあドイツさん。強制参加ではないですし、そんなに気を張らずに」
中国「あいや〜、ダンスなんて簡単ね！我がお手本を見せてやるある！」


……私の仲間たちも各々パーティーを楽しんでいる様子。うん、なによりだね。

わいわい騒ぐ彼らの様子を生暖かい目で見守っていたら、背後から勢いよく抱きつかれた。


ハンガリー「Aーーっ！」
A「ハンガリー！それにリヒテン、ベラルーシも！」

ベラルーシ「おい貴様、今、兄さんに色目を使ってなかったか！？」
A「なわけないでしょ！相変わらずだなあベラルーシは」

リヒテン「Aさん……なかなか会えなくなってしまうかと思いますが、ずっとお友達でいてくださいましね。家にもぜひ遊びにいらしてください！」

「チーズフォンデュをごちそうしますわ」と言って可憐に微笑むリヒテン。

ハンガリー「そうね、今度からは寮の部屋じゃなく、それぞれのお家で女子会しましょ。ふふ、俄然楽しみになってきたわ！」


『今度からは』という言葉に目頭が熱くなる。
……そっか、終わりじゃないんだ。

私が思っていたように、みんなもまだ終わりにしたくないと思っていたんだ。


A「……私、みんなに会えてよかった。これからもよろしくね」


ベラルーシ「……泣くな」
リヒテン「Aさん、笑ってくださいまし！」

ハンガリー「二人の言う通りよ、A。笑顔で卒業しましょ？あなたのファンも、泣き顔より笑顔が見たいはずだわ」


A「うん、泣かない…………って、ちょっと待って。ファンってなに？」

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