私立ヘタリア学園〜イギリスとの恋物語〜last part

２５１話　みんなの卒業後の話 ページ29

「寮の門限が迫っているから」とパーティーがお開きになり、全員で駅へと向かう途中＿＿＿＿


中国「そういえば、吉田たちは卒業したらどうするあるか？」

イタリア「確かに！三人ともここに残るの？」


吉田「いや、地元……日本の大学に通うつもり。これから入試だから、それ通ればだけど」

「なあ？」と言う吉田の言葉に、「そうだな」と佐々木と橋本が肯く。

A「そっか、大学生かあ〜」


ロシア「三人とも同じところを受けるの？仲が良くて羨ましいな」
ドイツ「というか、受験勉強はいいのか……？」


橋本「……揃えたわけじゃないのに……完全に腐れ縁」
佐々木「えー、受験勉強？余裕だって！そんなわけだから日本、またよろしくな」

日本「ええ、こちらこそ。合格したらお知らせくださいね」


吉田「シトラルは隣国だからな〜！今ほどじゃないけど、Aともまた会う機会が多くなりそうだ」

ぱちん、と吉田が私にウィンクした。
それを笑顔でスルーして答える。

A「そうだね！ぜひ観光に来て^^」


イギリス「おい日本、こいつだけパスポート発行しなくていいぞ」
日本「ぜ、善処します……」


アメリカ「うちだって日本から来やすいんだぞ！ハワイとかグアムとか、日本人がいっぱいいるし！」
中国「それを言うなら我の家だって！」


イタリア「美味しいものが食べたくなったら、ぜひ俺ん家に来て！可愛いベッラもたくさんいるよ〜」
フランス「お、それならお兄さんのところだって負けてないよ！」


プロイセン「うちはオクトーバーフェストが有名だな！なあヴェスト」
ドイツ「ああ。あー……成人したら来てくれ。責任は負いかねる」


わあわあと各々が自国の良さをアピールし始める中、吉田がぽそりと呟く。


吉田「そっか、お前らもそれぞれの国に帰っちまうんだもんな。こうやってみんなで騒げんのも最後なのか……」


その言葉で、場にしんみりとした雰囲気が漂った。

私たち国には世界会議というものがあるから、頻繁にではなくとも国同士会えるけど……吉田たちはそうじゃない。



三人との出会いは最悪だった。
絡まれるし、変な噂は流れるし……

でも助けてもらったこともあるし、楽しかった思い出の方が多い。

今ではすっかり三人が好きだし、これからも仲良くしたいと思える。



なんと言って声をかけようかと考えていたら、イギリスが口を開いた。


イギリス「何言ってんだよ、らしくねぇな」


吉田「イギリス……」

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