私立ヘタリア学園〜イギリスとの恋物語〜last part

２２６話　新発見 ページ3

外は寒いから、と家の中に戻り、改めてプレゼント交換をすることにした。

A「私からはこれです！」

じゃーん、と長方形の包みをイギリスに手渡す。
彼はそれを丁寧に開け、一本のネクタイを取り出した。

イギリス「いいじゃねえか！柄も俺好みだし。サンキュー」

A「ふふ、ハンガリーにも選ぶの手伝ってもらったんだ〜」

イギリスはとても気に入ってくれたようで、着けていたネクタイを外して私からのプレゼントに着け替えてくれた。

イギリス「どうだ？」
A「うん、よく似合ってるよ！」

私が褒めるとイギリスは照れくさそうに微笑む。
そこへマウリツォさんが紅茶を持ってやってきた。

マウリツォ「あれ、イギリスさん。そのテディベアAさんに差し上げるんですか？」

A「？」

どういうことだろう、とイギリスの方を見ると、その顔は引きつっていた。

イギリス「おいやめろ」

主人の抗議など耳に入らないようで、マウリツォさんは言葉を続ける。


「それ、イギリスさんが一緒に寝ているテディベアですよね？プレゼントは新しいものにしたほうが良いのでは」


A「……え？」


一緒に寝ている？


イギリス「わーーーーっ！？ちが、違うからなA！」

マウリツォ「ん？でもこっちのが小さいような……そうか、自分のとおそろいを！イギリスさん相変わらず器用ですね〜」

イギリス「バカッ…マウリツォお前ほんと黙ってろ！」


あたふたするイギリスを眺めながら、私はマウリツォさんの話を整理していく。

イギリスってフランス相手とかだとツンツンしてるけど、テディベアと寝たりするんだ。

このテディベアもお店で買ったものかと思ったし。
器用なんだな……

新発見だ。


A「手作りなんてすごいね！ありがとう」

イギリス「うっ……A、俺が手芸好きとかって知って、びっくりしたろ……？」


イギリスが不安げな目で私を見つめる。

もしかして私が幻滅すると思った？
……そんなことあるわけないのに。


A「何を好きでもそれがイギリスでしょ？新しい一面が知れて嬉しいよ。私も今日からこの子と寝るね！」

イギリス「……ん。大事にしてやってくれ」

私の言葉にイギリスがほっとした顔になる。
するとそこへ…


マウリツォ「良い雰囲気になったところ悪いのですが、クリスマスランチが出来たようですよ」


イギリス「お前っ……絶対わざとやってんだろ！！」



マウリツォさんがつよい。

……これが一番の発見かも。

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