私立ヘタリア学園〜イギリスとの恋物語〜last part

２２５話　クリスマスツリー ページ2

夕飯の時間まで、イギリスは自国のクリスマスについていろいろ教えてくれた。

イヴよりも25日のクリスマスが本番であること。

ディナーではなく、クリスマスランチに七面鳥やクリスマスプディングなどのごちそうを食べること。

15時からはエリザベス女王のスピーチをみんなで聞くこと。

クリスマスマーケットがとてもにぎわうこと。

それぞれの家がクリスマスツリーを飾ること……


A「へえ〜！あたりまえだけどうちのクリスマスとは全然違うなあ」

イギリス「Aんとこは日本の影響が強いのか？」
A「そうだよ〜」


恋人はイルミネーションを見に出かけたり、夜景の見えるレストランでディナーしたり。

家族でごちそうを食べたり、仲間と過ごしたり。

学園に編入するまでは、私も日本とツリー飾り付けたりささやかにケーキ食べたりしてたな……


A「あっ、そう言えばまだこの家のツリー見てない！どこにあるの？」

イギリス「庭園にあるけど今日はもう遅いし、また明日な。それにそろそろマウリツォのやつが……」

イギリスがそこまで言ったところで、マウリツォさんの「夕飯の仕度が出来ましたよ〜！」という声が聞こえてきた。

イギリス「……ほらな。さ、行こうぜ」
A「はーい。ツリーは明日のお楽しみだね！」


―――その日はマウリツォさんや使用人さんたちと一緒にご飯を食べ、のんびりお風呂に入って、それぞれの部屋で就寝した。


・


そして翌日、25日の朝食後。
私はイギリスに連れられて庭園に来た。

A「相変わらずすごい庭だね……」
イギリス「この庭園はうちの自慢だからな！ツリーはこっちだ」

A「―――わあ！」


案内された先に見えたのは、とても大きなツリーだった。

飾り付けされているたくさんのオーナメントが日の光に反射してキラキラしている。


A「ライトアップされてなくてもすごく綺麗……！」

イギリス「もっとよく見てみろよ」

A「え？―――あ！ツリーの下に何かある……？」


ツリーの下にはバスケットが置いてあった。

その中には、ユニオンジャック柄のリボンを首に巻き 小さなシルクハットを被ったテディベアが。


A「なにこれ可愛い！」

イギリスのほうに視線を向けると、その顔は得意げな笑みを浮かべていた。

……なにその顔。この人も可愛いなあ。



イギリス「それは俺からのプレゼントだ。メリークリスマス、A」

A「メリークリスマス！……ありがとイギリス」

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