まほうの【さとみ】

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さ｢Aおはよう｣

『おはようございますさとみくん』

俺に気づいてにこりと微笑むA

窓から差し込む光がAと

資料室に舞うホコリを照らす。

ホコリが何かの演出かと思うくらい

そのくらい綺麗だった。

だが、課長に呼ばれて

Aは資料室を出ていってしまった。

俺は1人でずっと立ってるのもなと思い、

いつものイスに腰掛ける。

前にはなにやら少し難しそうな本がある。

ホコリが被っていないところを見ると

先程までAが読んでいたんだろう。

何を読んでいるのか少し気になって

本を手に取ると、経済学の本だった。

さ｢勉強熱心だなぁ笑｣

他の本はなんだろうと思い見ると

胃袋を掴む方法

男性がキュンとくる女性の仕草

さ｢…｣

もしかしてそういうのも勉強してるの。

かわいいな。

俺のため…だよな…

愛おしくてたまらない。

さ｢もうとっくに掴まれてるよ…｣

そっと呟いた。

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