マンホールから異世界へ 2 ページ6
《本日午前7時頃、中央駅前にて敵"ヴィラン"が現れました。ですが、その後さっそうと現れたオールマイト"平和の象徴"が敵を捕獲しました。現在敵は、警察の監視の元、事情聴取を受けているそうです。》
｢は？｣
私の家ではよく見るニュース番組
話してるアナウンサーやキャスター、すべていつも通りなのだが
私はまだ寝ぼけているのだろうか
テレビには、アニメに出てきそうな怪物と、外国映画に出てきそうな筋肉ムキムキの"ヒーロー"が対峙している映像が流れていた
｢やっぱり、オールマイトは流石だな｣
｢当たり前じゃない、オールマイトは最強のヒーローよ？｣
父と母はさも同然のように話している
｢…まってまって、理解出来てないの私だけ？｣
｢あ、A。朝ごはんトーストでもいい？ご飯お弁当に使っちゃったから。｣
｢あ、うんいいよ。じゃなくてね？何このニュース、アニメ？｣
｢何言ってるんだA？普通のニュースじゃないか、いつも見てるだろ｣
｢これが普通？特撮番組じゃあるまいし｣
｢なによ、別に普通じゃない｣
｢だって、なんで朝のニュース番組でアニメなんかやってるの？しかも実写版とか｣
｢アニメ？これは実際に起こったニュースだぞ？｣
｢…………え？｣
そんな訳ないだろうと再びテレビに目をやる
先程と変わらず、キャスターが最近のニュースや話題を話している
だが、その中に自分の目を疑いたくなるくらい、不自然なものが映っていた
｢………ねぇ、お父さん？｣
｢ん？｣
｢これ、着ぐるみっていうか、カメレオンのお面被ってる人いるんだけど….、まさか…本物の顔じゃないよね？｣
｢？高橋キャスターの事か？本当の顔に決まってるじゃないか、この人の個性は"カメレオン"なんだから｣
｢いやいやいやいや、さすがの私もそれは信じないよ？！ってか個性って何！今日エイプリルフールじゃないよね！！？｣
｢個性の事なんて常識だろ。…A、まさかどこか具合が悪いのか？熱でもあるんじゃないのか？｣
父は本当に心配そうに私のことを見ている
母も、キッチンから私の様子を伺っていた
｢具合悪いなら病院に行ったらどう？お母さんはお仕事があるから休めないけど…｣
母と父の様子から察するに、おかしいのは周りじゃなく、間違いなく自分だった
感じたのは、とてつもない恐怖
｢…なんか私、寝ぼけてたみたい。ごめんね！！｣
と、急ぎ足で言うと、母が焼いてくれたトーストを急いで頬張り、家を後にした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オムライスみー。(プロフ) - え？終わっちゃうんですか？面白いです！むちゃくちゃ言うけど続き書いて欲しいです･･･ (2018年10月31日 19時) (
レス) id: 0c5aa7b868 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：麻白 | 作成日時：2017年7月2日 19時
