【ヒロアカ】異世界であなたのヒーロー始めました【オールマイト】 (ページ34)

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遡って一日前ページ34

時は遡り一日前
私が"個性"について興味が出たのを知り、また、ヒーローになりたいという娘の初めて口に出した"夢"に大混乱した両親を、必死で落ち着かせた次の日だ

｢(明日は確か、朝からオールマイトさんと緑谷くんがこれからについて話し合うって言ってたし、それまでに私の"個性"を見つけて、一度オールマイトさんと緑谷くんに相談したい…っていうかオールマイトさんって長いな、オールさんでいいや)｣

脳内で勝手にオールマイトの呼び方を省略させたAは今、自分の自室にいた
目の前には机があり、その上には母と父の"個性"についてと、自分が使ったとされる"個性"を書き留めたノートがある

"母:個性テレパシー
詳細:特定の人物一人に自分の思いを伝えることが出来る。だが、その人物の思いを知ることは出来ない。一方的なもの。

父:個性収納
詳細:物を体内に仕舞ったり出したりすることが出来る。容量は自分の体の体積分くらいらしい。

私:個性？
詳細:？
実例:掴まれた手を弾き飛ばす"

｢って、眺めてみてもねぇ……｣

いくら文字を睨みつけても、一向に自分がなんの"個性"の持ち主なのかわからずにいた

｢(パッと見てもお母さん達に一致するものって無いんだよな…もはや親子関係があるのか疑わしいレベル…)｣

とりあえず、手がかりを少しでも掴むため、実際に私が"個性"を使った時の状況を書き出してみることにした

｢(あの時は、的に襲われそうになっていた緑谷くんをとにかく助けたかったけど、ヒーローに止められてた、その後すぐヒーローの手が弾き飛ばされて、私はチャンス！と思って駆け出した…)｣

そうしてカリカリとノートに書き留めていくが

｢(ダメだ、全然わかんない)｣

もっと詳しく、それこそ誰が何を言ってたとか、そのくらい思い出さないと…

｢(思い出せ、思い出せ……)｣

私は走っていく緑谷くんを見て追いかけた

"こら！！君まで何しようとする気だ！"

とか言ってヒーローが止める、

"離して！！"

私は必死に離してもらおうとする

"爆死だ"

"ひっ……"

敵が緑谷くんに手を振りかぶった
緑谷くんはそれを見て怯えた声を出した

私は、"あの手"に"離して欲しくて"耐えきれずに叫んだ

"離して！！！！！"

｢あっ｣

そうだ、あの時私が叫んだと同時に手が外れた、叫んだ内容が反映される能力なのではないか
そう考えたAはとりあえずやってみることにした
目の前にあるのは1冊の開かれたノート

やる事は、ひとつだけだ