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俺の過去のお付き合いは、なかなか長くは続いたことがなかった。
始めはお姫様扱いも新鮮でうれしいけど、さすがに重い、ついていけない、というのが、彼女達の言い分だった。
その点、三人目の彼女は、長く続きそうな感じがした。
明らかに今までの彼女とは違って、俺を真剣に受け入れてくれたし、俺も、今までの経験を生かして、慎重に付き合った。
いろんな話をした。今までのこと、すべてを共有した。……初恋(Aちゃん)の話も。彼女とは、結婚を見据えていた。
それでも、結局、向こうから別れを告げられた。
別れるとき、彼女に言われた言葉には、言葉を失った。
「あなたは、私のこと、すごく大切にしてくれた。でも、あなたの目には、私は映ってない。」
そんなつもりはなかった。
俺は、否定して、引き留めた。
「あなたは、妹みたいって言いながら、いつも楽しそうに彼女の話をしてた。彼女に彼氏ができたら、今までより私を大事にしてくれたよね。それで気づいちゃったのよ、あなたは、彼女にしたいことを、私にしてるんだって。」
そんな話、すぐには納得できなかった。
俺は、彼女との結婚までを見据えてて、大切にしてきたつもりだったから。
でも、
「あなたは、彼女の好きな、ピンクのものは、私には買わなかったね。あなたの中で、ピンクの似合う、お姫様は、Aちゃんなのよ。」
彼女の意志は、強かった。
彼女は、強い女性だった。
ピンクより、青が似合う女性だった。
だからだろう、俺は、彼女へのプレゼントは、無意識的に青を選んでいた。
「早く、お姫様を迎えに行ってあげて、王子様。」
そういい残して、彼女は笑顔で俺の前から去った。
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カミツレ(プロフ) - ☆さん» ご指摘ありがとうございました。訂正し、お詫び申し上げます。また他にお気づきの点があれば、ご指摘いただけると幸いです。 (2019年6月28日 11時) (レス) id: 09f1bbf57a (このIDを非表示/違反報告)
☆ - ページ24の9【でも、俺が俺らしくいられるのも、彼女だなら、なんだ。】→彼女だから 【もちろんですよ、瑠花姫】→名前変換できてない だと思います。 (2019年6月27日 16時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 10【うんん】→ううん、 ページ16 1彼side【俺の名前を読んだ】→呼んだ、 ページ20 5【健人くん。好きなことがいるのはわかった】→好きな子がいるのはわかった (2019年6月27日 16時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - 黒髪の白雪姫さん» ありがとうございます!最後までありがとうございましたm(_ _)m少し最後を加筆修正しましたので、気が向いたら読んでいただけたら、と思います。 (2018年5月21日 10時) (レス) id: c2f175e3b5 (このIDを非表示/違反報告)
黒髪の白雪姫 - カミツレさん» 完結おめでとうございます!((o(^∇^)o))凄く面白かったです!新作楽しみにしてます!お疲れさまでした!((o(^∇^)o)) (2018年5月20日 20時) (レス) id: efdbcf38a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カミツレ | 作成日時:2018年3月4日 23時