認めるしかできなかった感情 ページ23
.
(ホークスside)
傷の手当ては終わったけど
俺に抱きついているAがあまりにもレアで
少しだけこの状況を楽しんでみようと思う。
『終わった？』
「まだ」
『……終わった？』
「んーまだあと少し」
『………まだ？！』
「ふふ、うるさいなぁ」
わがまま言う子供みたいに声をあげるから
笑っているとAは拗ねたように何も言わなくなって
ぼすっと俺の肩口に顔を埋めた。
きっと顰めっ面なんだろうなぁ
大人びて見える時もあるけど
普段の言動から見て、この子って結構
「ねぇAってさ」
『なに』
「実はめっちゃ可愛い子？」
『いつも顔可愛い言ってるじゃんお前』
「性格の話。子どもっぽくて可愛い」
『誰が子どもだ！』
ふしゃーっと怒ってるのが今度は猫っぽい。
『てか終わったなら離せ！』と
勢いよく離れられるのが少し名残惜しいものの
逃げない彼女の隣に並んで座った。
「あ、そうだこれいる？」
ジャケットから取り出した缶コーヒーと紅茶。
まだ温かいそれをたぷたぷと揺らす。
「どっちが好き？」
まぁ大体わかるけど
甘党だもん、紅茶に決まって…
『コーヒー』
「え」
『私そっち飲む』
「へぇ、意外」
俺が飲む用で買ったから甘めのコーヒーではあるけど
やっぱちょっと苦いよ？大丈夫なの
カシュッと缶を開けて
Aがコーヒーを口につけた。
『んぐっ、にっがぁ…！』
「やっぱ無理じゃん。何でコーヒーにしたの」
『嫌がらせ…お前コーヒー好きじゃん』
「しょーもな」
『うるさいもういらない』
うげぇ、と舌を出して俺の持ってる紅茶を要求してくる。
「俺口つけちゃったけどいいの？」
『……いい、口の中苦い』
「お子ちゃま〜」
『黙れ』
睨みつけてくるけど
それも小さな子どもみたいで可愛くて
つい興味本位にAの口元に唇を寄せると
触れる寸前、手のひらが俺の口を塞いだ
「むぐ……何、」
『こっちのセリフなんだけどお前今何しようとした』
「…きふ？」
『ッ……まじかお前』
残念ながら封じられてしまったキスは諦めて
退けられた缶コーヒーを持ち立ち上がる。
「うん、そゆことだ多分」
『どゆことよ』
「俺好きだよ、Aのこと」
俺を見上げるAの瞳が
いつも以上に見開いてまん丸で
もっと俺で動揺してくれればいいとか思っちゃったり
この子のこと好きになっちゃったんだなって
もう認める。
.
終わり
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sana＊(プロフ) - 沼さん» 長い間お待たせしてすみませんなんとか早めに更新できるよう頑張ります！！🥺🥺 (10月25日 12時) (
レス) id: 25a11890bc (このIDを非表示/違反報告)
sana＊(プロフ) - 姫さん» ほんっっとうにすみませんなんとか時間作って続き更新しますね😭😭🙏 (10月25日 12時) (レス) @page23 id: 25a11890bc (このIDを非表示/違反報告)
沼 - 続きが気になります……！！ (10月4日 4時) (レス) @page23 id: 6b30814409 (このIDを非表示/違反報告)
姫(プロフ) - えぇー！どうなっちゃうの？最近更新ないけど大丈夫ですか？無理せず頑張ってください！！ (9月17日 14時) (レス) @page23 id: 803f158600 (このIDを非表示/違反報告)
sana＊(プロフ) - これはお咲さんさん» うわぁあああありがとうございます！😭💖更新頑張ります！😭💪 (2022年11月21日 10時) (レス) id: 35c21c90ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sana＊
| 作成日時：2022年6月14日 18時
