紙袋の中は ページ9
「……」
「何？」
「…トイレにでも行きたいのか？
マネヒョン…どこかコンビニにでも止めてください。ユノヒョンがそわそわしてます。」
「トイレじゃないよ！車止めなくていいから！」
「ならなんだ…挙動不審ですよ。」
別になんでもないから。
「ヒョン。ヒゲが…」
「伸びてた？！嘘！さっきチェックしたのに？！」
「…ええ…伸びてないな…と…剃ったんですか？
あ、撮影前に剃ったのか…」
なんだよ…まぎらわしいな…
「ああ、その辺でいいです。さて…行きますか。
…これ、と…これ…ヒョンこっち持ってください。
Aさんはご在宅のようだから。」
「え？Aちゃんいるの？！」
「さっきおじさんに連絡したら、今日は家にいるそうです。なら早く渡しておきたいですからね。」
「ちょっと…ほんとに何渡すつもり？
大丈夫なんだろな…おかしな物じゃ…」
「身体にいいヘルシーな食品ですよ。」
食品？…ならまぁ…
「ほら、さっさと降りて。」
…うん。
紙袋が二つ。
わりと軽いな…お茶かなんか？
「こら。中を見ない。そっちはチェジュミカンのお茶です。人参茶にするか迷ったんですが最近女性に人気があるのはこれらしいですからね。」
やっぱりお茶なんだ。なら変な物じゃないな。
「なら、こっちはおじさんに？」
「はい、高麗青磁の盃です。おじさん陶器が好きだから。アンティークなんですがなかなかいいのがありました。」
へー…ジャーキーとかじゃないんだ
チャンミンにしては頑張ったな←……
「あとは…これ…」
「何？」
「あ、つきましたね。入りましょう。」
……
「失礼します。…おじさん、おつかれ様です。」
「いらっしゃい。仕事の帰り？チャンミンくんこそお疲れ様。ユノくんもお疲れ様。」
「これ、先日少し帰国しましたので…たいした物じゃないですが、お土産を…」
「えー、そんな気を使わなくてもいいのに！
…いやぁありがとう。嬉しいなぁ！」
…Aちゃんは？…
「おじさんの好みにあうかどうかわからないけど
よかったら使ってください。」
「なんだろう…開けて見ていいかな？」
Aちゃん…
「見てください。僕は結構気に入ったんだけど…」
いない…いるって言ったのに…
「ヒョン。何見回してますか…パンなら後で買ってあげます。挨拶くらいしなさい。…まったく意地汚いな…すいませんおじさん。」
パンは…いいけど…
Aちゃんは…
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作者名：ネサラン | 作成日時：2018年4月6日 17時
