差し入れ ページ9
…
「…な？」
「…うん。…」
「…気味が悪いよ…なんなんだ…あいつが俺にこんな事するなんて…また何か企んでるのか？…」
…たしかにそう思っちゃうかも…
「…俺に差し入れ？…ありえんだろ…チャンミンが食い物を俺にくれるなんて…毒でも入ってるんじゃないかと…食うのが怖くて…」
ちょっとそれは…言い過ぎ…かも？…
「ほら、マネヒョンにはいつもお世話になってるからさ…チャンミンも…たまにはさ…」
「お世話に？は！ないな！あいつがそんなタマか？ありえんだろ！チャンミンは俺を世話してるぐらいに思ってるぞ？…使えないおっさんですね、がヤツの口癖だぞ？」
使えないおっさん…たしかによく言ってるよな…
「俺の胃痛の原因の50パーセントはチャンミンだ。
正直俺は会社よりチャンミンが怖い…恐ろしい上司だよ…チャンミンは…」
「ちょっと…わかるけど…」
「このパン…怖くて食えないんだ…毒…はなくても
下剤くらい入れてるんじゃないか？…ユノ、俺なんかチャンミンを怒らせてるのか？」
「いや、そんな事ないよ。チャンミン最近パンが好きみたいで…よく食べてるじゃない？僕にも買ってきてくれるし。」
「何？！ユノ！体調は大丈夫か？！そんな物食べちゃいかんだろ！」
「何言ってんの…僕、毎日チャンミンとご飯食べてるんだから…マネヒョンもへんな事考えてないで食べたらいいよ。それ美味しいから。」
「…そうか？…怖いんだが…
まぁユノが食べて平気なら…」
チャンミン、マネヒョンにまでパンあげてるんだ…
よっぽど沢山買ってるんだな…
たしかに美味しいんだけど…
ほぼ毎日パン食べてるんだよチャンミン。
冷凍庫にも沢山入ってて…
僕のアイスがパンに埋まってるし…
「みなさーん！チャンミンさんから差し入れを頂きましたー！手の空いた方からいただいてください。
テーブルに置いてありますからー！」
差し入れ？チャンミンから…
…もしかして…
…
やっぱりか！
パンだよ…
「ありがとうございますー。あ、美味しそう。
一ついただいていきますね。」
「僕も。チャンミンさんありがとうございます。」
「いえ、みなさんもお疲れでしょうし、
僕がよく行く店のパンなんですがとても美味しいので…どうぞ食べてください。」
「ありがとうございます。」
…スタッフさん喜んでるからいいけどさ
「ユノさん！ユノさんも食べましょう。
美味しいですよー。これ。」
美味しいけど…
僕毎日食べてるんだよ！
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作者名：ネサラン | 作成日時：2018年4月4日 16時
