パン屋さん ページ5
そういえば…
何度も歩いた道です
ほんとうに懐かしい…
きっとユノヒョンも…
「…んー！お腹すいた！」
…ええ…はい…きっと…懐かしい…はず…
「チャンミン、あのパン屋さん覚えてる？
ほらさぁ…モジャモジャの店長さんの。
まだあるよね。行って見よう。もうすぐ見えてくるはずだよね。えっと…ここを…右？」
左ですね。
パン屋…あぁ懐かしいな…僕の…
「Aちゃん！店長さんの娘さん！いたよな！
うん。あの子まだいるのかなー。いたらいいね。」
友達。日本人の女の子。
お父さんのお店を手伝ってて
いつも何かオマケにつけてくれてましたね。
「チャンミンと同じ年？あ、なら…もう結婚してるかもな……かわいい子だったね。元気でさ。」
結婚か。ありえますね。
僕の年なら…女性なら…
お祝いくらい言いたいな。
…あの時はいろんな事があったからつい…
あれっきりになって…友達がいのないやつだな僕は
…僕の事はもう忘れてるのかな？…
明るくて、僕の話を聞いてくれて…
ほんとにいい子だったんだよな。
女性にしては珍しく僕にきつい一言で言い換えしたりして、僕もそれが楽しかった。
男みたいにさっぱりしてて。
「チャンミン仲良かったんだよな。
で、やっぱり…今はもう連絡したりしないの？」
「はい。…なんだかうやむやに…連絡先もお互い知らないですし…」
「そうか。残念だね。」
あ、…
あります…ありました！
あのパン屋さんだ…良かった…まだありました！
「ヒョン！あります！パン屋さん！」
「ほんとだ！良かったな！行こう！」
嬉しい！
なんだか嬉しいです！
みなさん元気でしょうか？
僕がわかるでしょうか？
懐かしい…ほんとに嬉しいです。
そうだ、この白い木のドアだよ…
引っ張ると、リン、と音がするんです。
「こんにちは…」
「こんにちは！」
…あ！僕の好きなパンがあります！
これ！これも！！
「…いらっしゃいませ……」
「…お久しぶりです…あの…」
「店長さん！元気でしたか！僕ですよ！」
「お久しぶりですね！あぁ！久しぶりです！
ユノさん、チャンミンさんですね！いやぁ！
お久しぶりです！」
覚えてましたか！ありがとうございます！
「いやぁ！！いや！ほんとに！
元気そうで！活躍はテレビなんかで知ってたけど！
いやぁ！！お久しぶりです！」
「近くでロケがあったですよ！
嬉しいです！また会えて！」
「ご無沙汰してます。店長さん…
懐かしいです…」
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作者名：ネサラン | 作成日時：2018年4月4日 16時
