わからない事だらけ ページ25
どうして…
関係者IＤを首からぶら下げてるのは…
僕の希望ではAさんのはずで…
「連絡は取ったよ。今、会場の外にいるみたい。
知りあいに会ってるんだってさ。」
お兄様…何故お兄様がここにいるんだ？
しかも…僕が手配したIＤじゃない…何故…
「お兄様…あの…どうして…」
「ああ、おれの父親が君たちのツアーのスポンサーなんだよ。知らなかったの？Aから聞いてないの？まぁそうだよねー…別に仲良くもない人にいちいち言わないよねー」
初耳です…スポンサー？…
「木村製薬って知らない？わりとCM流してるんだけど。あれ、おれの父親の会社。Aは一応社長令嬢…かな。」
社長令嬢…木村製薬…頭がついていきません…
え…彼女はスポンサーのお嬢様なのか？
そんな話は今初めて…
「ほんとならスポンサー枠で入れたんだけどね
なんか自分でチケット買うって聞かなくてさ。わざわざファンクラブにも入って…何考えてんだか…」
…スポンサー…ファンクラブ…
「一応キミに連絡するようには伝えた。
もう少ししたら連絡してくるはずだから。」
あ…そうだ…今はそっちが先決だった！
「で、要件てなんなの？…聞いておきたいんだけど
変な話なら容赦しないよ？」
「いえ…ライブが終わったら楽屋に来てもらいたいと…ユノもいますし…せっかくですので…」
今の感じじゃ…下手な話は言えない…
なんとなく…お兄様は僕を…監視してるようだし
「何？そんな事？なんだ…なら先に言ってよね。
さっきの電話でおれが伝えてあげたのに。」
「条件…って…なんなんでしょうか？…」
「ああ…今はまだいいよ。そのうちにね…」
そのうち…ほんとになんなんだ？さっきから初めて聞く話ばかりで僕は…
「Aにはおれから連絡しとくよ。
終わったら…そうだね…1ゲート前にでも来るように言うよ。おれが迎えに行くから。その後、キミの楽屋にお邪魔するよ。」
…計画どころじゃないな…いったん仕切り直ししよう無理に進めてもうまくいく気がしない…
「チャンミンくん。言っておかないといけない事がある。Aにはあまり近づかないほうがいい」
「…。」
「キミのためだから。これは意地悪じゃない。」
「僕が…気にいらないのかもしれませんが…」
「いや？おれキミの事は嫌いじゃないよ？
だから言ったじゃん意地悪じゃないって。」
嫌いじゃない？…意地悪じゃない？
なら意味がわからないんですが…
「キミのためだよ。」
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作者名：ネサラン | 作成日時：2018年1月5日 23時
