頑張らなくては！ ページ15
「木村？」
『木村宏です。
チャンミンくんだよね』
木村…ひろ…誰だ？なんか偉そうだし…
でもどこかで聞いた声なんだけど
『わっかんないの？はぁ…チャンミンくんよくコーヒー飲みに来てるじゃん…』
…
ああ！！お、お兄様ですか？！
失礼しました！まさか電話なんて…て！
「まさか！Aさんに何かありましたか？！
事故とか入院したとか！！」
『ないない…なんかAが電話してくれって言うからさ…たく…おれだって好きでかけてるわけじゃないんだよね…暇じゃないし。』
電話をお兄様に？…なんで
『なんか自分でかけたらズルになるんだってさ…よくわかんないよ…まぁ用件だけどさー』
ズルってなにがですか？
『なんかねー東方神起のライブチケットが取れたからA東京ドームに見に行くんだってさ、それつたえてくれって言われたから電話したの。』
「え！Aさん
ライブに来られるんですか？！東京ドーム？！」
『じゃあねー』
えー！ちょっとちょっとライブに来る？いつの？！
って切れてますし！詳しく教えてくださいよ！！
チケットが取れたって…しまった…すっかり盲点だった！Aさんにチケットを用意することをなんで思いつかなかったんだ…わざわざ買わせてしまった…だめじゃないか僕！
そうだよ来るはずだろ…大事な僕の晴れ舞台だぞ？！来ないわけない！
気がきかないにもほどがあるぞチャンミン！
わざわざお兄様が電話なんて…
恥ずかしかったのか？…
彼女、大胆なのか内気なのかわからないな…
まぁそこもかわいいんですけどね！
そうとわかればやる気しかわきません！
もっと…もっと頑張らないと！
前よりもかっこいい僕をみせなくては…
は！そうだライブ終了後に楽屋に来てもらおう！
それがいい！
そして…
そうだ！その後に…僕から交際を申し込む！
これだ…これだよ…
今日は冴えてるなシムチャンミン！
これ以上ないシチュエーションじゃないか！
彼女にとっては素晴らしいサプライズですよ！
なんて感動的なんだ…まるでドラマのようです…
そのためには…
ライブを完璧かつ完全にこなさなくてはいけない！
失敗して転んだりしたら目もあてられません…
最高に素敵な僕を見せてあげなくては！
こうしちゃいられない
苦手なダンスがいくつかあるんだ…
ユノヒョンの方がかっこよく見えたら困る。
「ユノさんも素敵ー」なんて事になったら悔やんでも悔やみ切れないからな…
練習だ！練習！
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作者名：ネサラン | 作成日時：2018年1月5日 23時
