青い花-2-【轟焦凍】 (ページ8)

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Aside

眠り(気絶)から目を覚ますとあたたかな温もりに包まれていた

朝まで、焦凍に包まれとったんか…

目覚めから心臓に悪すぎないか

するりと焦凍の腕から抜けて私は部屋の外へ出た

時刻は5:41

共用スペースに出るとソファに勝己が座っていた

その手にはミネラルウォーターのペットボトル

「…おはよ、勝己…朝早いねぇ」

「…テメェか」

なにやら朝から不機嫌な様子

勝己の隣に座って手を出すと、意図を察したのかペットボトルを渡してくれた

どうやらまだ新品

朝は握力が激弱な私はそのキャップがあけられなかった

「…なにしてんだ、貸せクソが」

ペットボトルも開けれねぇのか、と小言を言いながら私からペットボトルを奪いキャップを開けてくれた

「朝はハチャメチャに握力弱い…これ割と有名」

「知らんわ雑魚が」

そう言いながらキャップを緩めたペットボトルをポン、と私の手の上にのせてくれた

「ありがと」

と言うと、フン、とだけ言った

「…よく寝れたんか」

ゴクゴクとお水を飲んでいると勝己は聞いてきた

そして、焦凍に抱きしめられたことを思い出してしまった

なんだかすっごく体温が上昇してしまっている気がする

「…なに赤くなってんだよ…は？なんかされたんか！？あの野郎！！！ぶっ殺すッ！！！！」

物凄い形相で立ち上がった勝己の手を掴み、落ち着けとまたソファに座らせる

「違う、そうじゃない…いや、なんかされ…うーん」

「やっぱぶっ殺す」

勝己はまた立ち上がった

「…ち、ちがう！…ちょっと、包まれたみたいな？…いや、私があんまりにも寝ないから…」

止めたい一心のはずがうっかり口を滑らせる

勝己は一瞬思考を停止させたかと思うとソファに座り直した

「…じゃあ俺にももう一回やらせろ」

「へ？」

何故だか勝己にまた抱き締められた

ぎゅっと力を入れて、私の首に顔を埋めて

「ちょ、ここ共用スペース…」

「知るか」

しばらくずっとそのままだった

「畳クセェな」

「焦凍の部屋が和室だからねぇ」

「この服もあいつのか」

「そりゃ、あんたが私の服丸焦げにしたからねぇ」

「悪かったなクソ」

「いや、ありがとうだけどさ」

なんて話しているとそろそろ誰か起きてきてしまうと思ったのか勝己はゆっくりと離れた

「なんか食うか」

「なんか食べる」

勝己のあとをついてキッチンへ向かった