青い花-2-【轟焦凍】 (ページ18)

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そんなこんなで文化祭は終わり(雑)、帰宅する頃

玄関に見慣れた紅白頭が見えた

「お、焦凍？どした？」

そう声をかければ振り返る焦凍

どうやら私が明日から九州に旅立つのでその前にたくさん話しておきたいらしい

なんてかわいい幼馴染なの…

私が焦凍に抱いている感情は恋なのか

幼馴染として好きなのか

男の人として見ているのか

今はまだ難しい

かと言っていつになったらわかるのか

長く一緒にいすぎた

それゆえに、感情が複雑すぎるんだ

今回の1ヶ月の九州インターンで離れている間に気持ちの整理もできたらなぁと考えていたりする

「…わからねぇんだ」

何の脈絡もなく急に言い出す焦凍

「うん、なにが？」

「俺のこの、Aに対する気持ちが」

ドクン

「幼馴染としてのものなのか」

ドクン

「…恋愛はよくわかんねぇけど、最近ずっと考えてた」

心臓がうるさい

焦凍も同じ、なのか

こんなに素直に言ってくれるのか

「爆豪に対して焦燥感とか、Aと爆豪を見て、なんかザワザワしてた」

いつもと変わらない表情で

「だから…お前が九州に行ってる1ヶ月間、気持ちの整理をしてぇ」

全く同じだった

なんでそれをわざわざ伝えてきたのか

それはよくわからないけど

焦凍の不器用さは誰よりも見てきた

不器用だけどその分すごく真っ直ぐなところも

私のことを真剣に考えてくれている

それだけはわかった

「私は、焦凍のこと好きだよ」

「…」

「でも、それが幼馴染としてなのか恋愛なのか…私もよくわかんない。だから私も1ヶ月、よく考えてみようと思ってる」

「ああ」

焦凍はさっきより、明るい表情になっていた

「明日の朝もちゃんとお見送りしてね！」

「ああ、もちろん」

ちょっとだけ何かが進展した、

そう思っていいのかな

部屋に戻ったあと、勝己にラインを送った

『明日から、九州に行きまっす！
だからお稽古はなしでっす！
焦凍と一緒にガンバレ』

自分で言うのもなんだけど、相変わらずふざけた文章だな、と思いつつ送信した

すぐ既読になり、返信が来た

『てめーがいねぇ間に急成長したるわ』

勝己らしくて、なおかつ優しさが伝わってきた

心配すんなってことなんだろうな

なんて自分に都合のいい解釈をし、九州へ行く準備をした