青い花-2-【轟焦凍】 (ページ14)

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ガラッ…

勝己が何かを言いかけたとき、体育館のドアが開いた

「お、焦凍…どした！」

「…悪かった、A…。昨日俺が寝れないお前を放置したまま先に寝たのが気に食わなかったんだろ」

「へ？なんのこと？」

「…機嫌なおったのか…？」

ああ、忘れてた

私はさっき今年1機嫌が悪かった

そして焦凍を置いて先に出てきていた

すっかり忘れていた

「あー、違うよ！全然焦凍に怒ってたわけじゃなくて」

「？…じゃあなにに怒ってたんだ？」

「……それは、まあ、言えんけど…」

「…言えねぇのか…」

焦凍はお得意のしょんぼり顔を見せつけてきた

うう、かわいい…ずるいぞ

「や、あの、また今度言うね、うん」

「今度っていつだ」

「学祭終わったらとか…？」

「わかった」

聞き分けのいい焦凍はかわいい

聞き分けが悪くてもかわいいけど

「…爆豪、なにしてんだ？」

まだ座ったまま私の手首を掴んでいる勝己を見て、不思議に思ったのであろう焦凍が尋ねた

勝己は立ち上がり制服についた埃を払っている

「るせェ…半分野郎、テメェに話がある」

「あぁ、俺も爆豪に聞きてェことがある」

その2人の間には、なにやら不穏な雰囲気が漂っていた

「私は、先に行きまぁす…」

私はそそくさとその場を離れた