青い花-2-【轟焦凍】 (ページ13)

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Aside

1人で学校行くの久しぶりだな

焦凍が雄英入ってからはほぼ毎日一緒に行ってたしな

まあ、こういう日もあっていいと思う

「おい」

おい、だけでわかった

後ろに誰がいるのか

「…なに、勝己…まだ学校行くには早くない？」

「オメェ、昨日の今日で警戒心なさすぎじゃねーか？なに1人で行動してんだよ」

「うるさ…護衛してくれんの？仮免落ちたクソザコくんのくせに…ぷぷぷ」

「うぜェ死ね」

「生きるッ！」

こう、くだらない会話をできるのが嬉しかった

正直、焦凍と私は今まで小さい頃から一緒にいて、いい意味でも悪い意味でも2人とも多くを語らない性格だった

そして喧嘩も、言い争いだってしたことなかった

あっても私が「蕎麦なんか嫌いだ！」と言ったことがきっかけで始まった口論くらい

お互いがお互いのことを考えすぎて気を使いすぎてなんて言えばいいのかわからない…みたいなことがよくあった

お互いにいろいろと複雑な家庭環境だったし

だから勝己とこういう風に頭の悪そうな言い合いができるのは気が紛れるというか、なんと言うか…

なんとなく気が楽で、楽しかった

「つかテメェ、インターンいかねェのかよ」

「学祭終わったら行くよ、学生は学生らしく行事を楽しんできなって」

「フン、そうかよ」

私のインターンを受け入れてくれているのはホークス

学祭が終わればインターンで1ヶ月もの間、九州だ

「私と1ヶ月会えなくなるの寂しい？」

「ハァ？誰が寂しがるんだよ、寝言は寝て死ね」

「どゆことそれ、生きるよ」

なんだかんだ話しながら歩いていると何故だか体育館についてしまった

「あっれ、登校してたのにいつの間に」

「テメェがそっち行くからついてきちまったじゃねェか」

「私に対する圧倒的信頼感を自ら晒してるけど大丈夫？キャラ崩壊してない？」

「信頼なんかしてねェ！！ちょうどいい！！殺ろうぜ！！」

「弱いくせに態度だけはデカいよね…」

「っるせェ！！ぶっ殺す！！！」

ボンボンと両手を爆破させながら飛びかかってくる勝己の手首と首を掴み、そのまま足を引っ掛け地面に押さえつける

「利用許可取ってないからだめだよバカ」

勝己をはなし、体育館を出ようと踵を返すと勝己に腕を掴まれた

「…待てや」

「どした？立てない？」

「…テメェに言いてェことが…！！」