青い花【轟焦凍】 (ページ8)

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Aside

あれから毎日のように現れる爆豪くんに痺れを切らした私は、演習場を借りて練習を手伝うことになった

あくまで勝負はしない、を前提に

私の個性は簡単に言えば四大元素を操ったり、花を咲かせたり操ったりする

普通の花を咲かせることはもちろん、『特異な花』を咲かせることもできるので"チート"と言われることもあった

私の母は花を咲かせて操る個性を持っていた

この世に存在し、自分が知っている花であれば可能という条件付きで

父は四大元素を操る能力だった

風、土、水、火を操ることができた

この2人の個性が合わさった形で私の個性は誕生した

両親をあまり知らない人には私は個性婚で生まれた子だなんて言われているらしい

まあ、私は両親のラブラブっぷりを物心つく前から見せつけられていたのでそんなことを言う人はどうでもいいけれど

「おい、なに考え事してンだ」

「いや…なんでもないよ」

_____________

「はい、もう17時だから…終わり！」

「ハァ…ハァ…」

練習が終わってスマホを見てみると焦凍からLINEの返信があった

『今日もちょっと用があるから先に帰ってて』

そう練習前に送っておいた

トークを開くと

『用が終わったら家に来てくれ。聞きたいことがある。』

「聞きたいことかぁ…なんのことだろう」

「どうせ職場体験のことだろ」

職場体験、ヒーロー事務所で1週間お世話になる

毎年1年生の時に行う過程だ

「そっか、そんな時期か…って、勝手に人のスマホ見ないでよ勝己！！！」

「べつに見たくて見たわけじゃねェ！！勝手に目に入ってきたんだよ！！殺すぞ！！」

毎日のように練習に付き合っていくうちにだんだんと仲良くなれてきた気がする

私は爆豪くんを勝己と呼び、爆豪くんは私をパイセン(先輩)と呼ぶようになった(ほぼ呼ばれていない)