青い花【轟焦凍】 (ページ5)

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焦凍side

緑谷に「君の個性じゃないか！」と言われて思い出したことがあった

昔、あいつにも言われたことがあった

「氷も炎も、どっちもしょうちゃんの個性だよ」

その頃は俺も幼かったからよく理解できなかったが、今回の緑谷からの言葉で繋がった

ぎゅっと両手を握られて

「ふたつ合わせてしょうちゃんの個性」

「このしょうちゃんの個性を使って、なろうよ！なりたい自分に、思い描いているスーパーヒーローに！」

そう笑ったあいつを思い出した

___________

目が覚めると俺は保健室にいた

リカバリーガールからAが来ていたと聞き、迎えに来た相澤先生に連れられて順位発表式へ

結果は2位

去年のあいつの結果には及ばなかった

情けないな

発表式を終えて会場の外に出るとAがいた

Aは今年も優勝したらしい

金色のメダルを首から下げ、大勢から称賛されていた

その大勢の隙間から、ふと目があった

瞬間、Aは手を振り人混みをかき分けて俺の元までやってくる

「焦凍！おつかれさま！体、大丈夫？」

「ああ。今年も優勝したんだな、おめでとう」

そう言うとAは嬉しそうに笑った

「焦凍は準優勝かぁ、惜しかったね…帰ったら録画見ないと」

「俺も、お前の試合が見たい」

「ふふっ、じゃあ一緒に見よっか！」

わかった…と言う前に他のクラスメイトに呼ばれてAは走って行ってしまった

「じゃあまたあとで！」

そう言って