青い花【轟焦凍】 (ページ29)

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放課後

私はクラスの人と買い出しのため、街へ出ていた

「なんか久しぶりの外って感じー」

「だねー」

なんて会話をしながらドンキ◯ーテにやってきた

「あ、これ使えそう」

手に取ったのは黒髪ロングのカツラ、そして雪女のコスプレ衣装

…雪女…

これを焦凍に着せたらめちゃ美人な雪女完成しそう…そして教室を凍らせて…

ってなにを考えているんだ私は

学祭では焦凍はお客さん

あかんあかん、変な方向に妄想が…

「A、良さげな物あった？」

声をかけてきたのは委員長、夢見不動くん

「あったあった！これ雪女！あと血のりも見つけた～！」

「おおナイス！さすがだね」

今日の夢見くんはなぜだかテンション高め

楽しそうで私も嬉しい

「夢見くん、楽しそうだね？なんか私も嬉しいや」

「え…それは…」

「ひさびさの外出だもんね、楽しもう！」

私は1人でそう張り切り、学祭に使えそうなものをたくさんカゴに入れていった

途中焦凍と勝己へのお土産も買おうと思いつき、良さげなものを選んだ

「A、それはなに？」

「これは後輩にお土産買おうと思って…あ、もちろん自腹でね！」

「轟焦凍…？」

「そうそう！よく知ってるね！…あ、この前会ったか」

そう答えると夢見くんは私のカゴから2人のお土産を抜き取った

「え、ちょ何すん…」

そして私の体はピタッと停止し、動かなくなった

…これは

夢見くんの個性

見たものの動きを止める、幻を見させる

前にそう言っていたのを思い出した

「…好きなの？あいつのこと」

「そりゃ、幼馴染だし…」

どうやら口は動くらしい

もしかして部分的に固定させることができるのか

なんだその最強個性は尋問に最適じゃないか

この個性があればヴィランを捕まえて仲間の居場所を喋らせるとかできちゃうんじゃんすごいじゃん、私に使ってんなよ

「そうだよね」

その言葉をきっかけにふわりと硬直は解けてまた動けるようになった

「…なんで、今個性使ったの」

「ごめん、ちょっと嫉妬…」

「嫉妬…？」

そのまま夢見くんは何も言わずに頷いてみんなのいるレジの方へ行ってしまった

私は夢見くんに抜かれてしまったお土産を再びカゴに入れてレジに向かった