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「姉上はどこに行ったのかしら…。」
いつの間にか、姉上が消えていた。
「姉上がどこに行ったか知らない?」
女官「川のほうへ行きました。」
川かぁ……。行ってみよう。
_____川
姉上………寝てる。
近くまで行こうとすると、1人の男が姉上に近づき、竹刀を振り上げた。
「!?」
姉上も目が覚め、すぐに避けた。
男が床に落としたのは、蛇だった。あぁ、この蛇、毒蛇だ……。
“ 毒蛇 ”
この言葉には、とても嫌な思い出がある。
私は前に、市民に拷問をかけた。たくさんの人がいる前で。
公開拷問と言うのだろうか。
母上からの指示で拷問をかけた。しかも、結構 “ 残酷 ” な方法で。
その日から私は、
“ 毒蛇王女だ。”
“ あの王女は毒がある。”
“ 逆らったら、死 ぬまで残酷な方法で拷問されるぞ。”
“ こわいこわい。毒蛇という名前がよく合っている。”
などと、酷く心に傷の入る言葉をなげられた。
私の名前に、《蛇》という文字が入っていたからだろうか。
だから、毒をつけて、《毒蛇》なんて言う言葉をなげたのか…。
“ 生まれた頃から、このような境遇で育ってきた。」
“ だから、残酷な性格になってしまったのだろう。”
この毒蛇のような性格は、“ 生まれつきだから仕方ない。”
私の名前の “ 蛇 ” という字は、生まれた時にはついていた。
姉上は、とても怒っていた。
毒蛇なんて、消えてしまえばいいのに………。
そう言う思いもあってなのか、姉上と同時に、私は剣をぬいて、毒蛇を殺 そうとした。
叔明/蛇魅「「…っ!?」」
1人の男が、私たちの剣を防ぎ、毒蛇を殺 さずに追い払った。
叔明「毒蛇なのになぜ殺 さなかったのだ…!」
「なぜ殺 さずに逃がしたのだ…!」
私たちが男の首元に剣を当て言うと、
男「毒を持って生まれたことに罪は無いだろ。なぜ殺 す必要があるんだ。」
叔明/蛇魅「「…………」」
男「恐いんだったらあんたらが気をつけろ。」
男は、そう言い残して去っていった。
“ 毒を持って生まれたことに罪は無いだろ。”
この言葉が離れない。
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チチ(プロフ) - 続きが見たいです!! (2021年1月12日 14時) (レス) id: 604e725cdc (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - とてもおもしろいです!!これで終わりですか?できれば続きが見たいです… (2020年3月27日 14時) (レス) id: 8f8e241d51 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - すごくおもしろいです!花郎大好きなので続き見たいです! (2020年2月11日 13時) (レス) id: 2344a1a49c (このIDを非表示/違反報告)
ユカ(プロフ) - とても素敵な作品でした!続きがあるのなら是非見たいです! (2019年12月7日 12時) (レス) id: 3871a6219e (このIDを非表示/違反報告)
サイコパスメリー(プロフ) - ありがとうございます!!!花郎おもしろいですよね!!頑張ります!! (2019年2月15日 0時) (レス) id: 9c46f2b0dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サイコパスメリー | 作成日時:2019年2月13日 17時