願いが1つ、叶うなら【名前変換オリジナル】

3 ページ3

園芸係になった私は日々、お花の世話に没頭していた
これがなかなか楽しかったりしたのだ。



今の季節は綺麗な花が沢山咲いていて
私の心まで穏やかにしてくれる。





「…最初はめんどくさいとか思っちゃったけど、引き受けてよかったかも！」





お金持ち高校だから、庭も他の学校よりも広いのだろう。
今度は自分でも植えてみようかな？









？？「水やりしてるんですか？」









後ろから、綺麗な男の人の声がした。

ゆっくり振り返ると、スーツを着た男の人が立っていた。





…誰だろう。



先生？でも見た事ない…







「…えぇ、園芸係をやっているので」



すると、その男の人は私の横に来て腰を落ろした。








？？「綺麗な花ですね、これはポピーの花ですか？」



「はい、ご存知なんですね」







赤やオレンジのポピーの花が、私達を照らすように
水と反射してキラキラしている。







？？「あ、僕明日からこの学校に教育実習で１ヶ月いるんです。良かったらまたお花の事話してください」




「あ、はい」







それだけ言うと、その人はゆっくり一礼をして
帰っていった。








「…もしかして、あの人が？」






いつもと違う風が吹いて、花と肩くらいの私の髪の毛を揺らして去っていく。




全てが、ここから始まる。

4→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す