潰してほしいんだ？

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ぽたっ、ぽたっ、と、画面にしずくが落ちる。

「沙羅ちゃん！？」

何て慌てた声が聞こえるけど、そんなの私には届かない。




アンチ何て一つもない。減ってしまったと思ってたフォロワー数も、無浮上だったのに増えてる。


DMには、確かにライブのお誘いがあった。謝罪の言葉も。



Twitterにある言葉をうち、DMにも参加させてください。と返信する。









私は・・・・・





花蘭は、








やり直すよ。









だって、私を見てくれる人がいるから。


リスナーのみんなが、私の歌を聞いてくれる人たちがいる限り、その人たちのために、歌う。


だって、私は、歌が、リスナーのみんなが、大好きだから。








愛してるよ。






「沙羅！？ちょっ、大丈夫！？」


あ・・・・くろちゃん。


私の頭は、だんだんと現実に戻ってきていた。



ピロんピロン♪


と真冬君のスマホが鳴る。

スマホをちらっと見て、ぎょっとした表情になる。


画面をしばらく見つめていて、突然動き出した。


「そらるさん！そらるさん！これ！見てください！」


と言って画面を彼方さんに向ける。


「・・？なんだよ。今は沙羅の心配・・・・！？」


彼方さんも、すごくびっくりしてる。


「え・・・・・・なんで突然？」


ぽろぽろと涙をこぼしていたわたしを心配していたくろちゃんたちも、涙の止まった私を見て安心し、次第に興味がそちらへ向いた。


「どしたん？」




「聞いてください！今話してた花蘭さんが、ライブに参加するって！歌い手に復帰するって！言っ…」



最後のほうはもう言葉にはなってなかった。





そう。私がTwitterにつぶやいたのは、
「復帰します。」という言葉。



数十秒たった今、りぷやふぁぼが止まらない。


ピロんピロン鳴りやまない私のスマホを見て、



志麻さんがわたしを部屋の隅に引っ張っていく。



？


突然ぐりんっ！とこっちを向いて、驚いてる私のスマホを取った。


「あっ・・・！」


まだTwitterは開いたまま。


当然、私のアカウント名はもろばれ。

「ちょっと借りる。」


そういって、スマホを覗く。


やっぱりか。と言いながらわたしにスマホを返した。


「花蘭って、沙羅だったんだ。」


こくり。とうなずいた。





そして、口を開きかけた時。


突如、大声が。


「花蘭って、沙羅なのっ！？」


引っ張られていった私と、志麻さんの会話に聞き耳を立てていたらしいくろちゃんが叫んだ。

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