43話 ページ43
「唯ちゃん」
言葉を発したのは母さんだ。
泣いている唯が顔を上げて、母さんを見る。
酷い顔だ。
僕が泣いている時もこうだったのだろうか。
「唯ちゃん、貴女は1人じゃないわ。
私も、お父さんも、ひい君だって居るんだから。頼って頂戴」
「柊と同じだね。大人を頼る事を忘れては駄目だよ」
この2人の言葉は、どこか心を包むような事がある。
前も然り、今も然り。
一体初代の時代で、2人は何を経験してきたのだろう。
そう勘繰って、僕は思考を止めた。
誰だって自分に起きた事がどんな事かを知っているのは、自分自身だけだ。
勝手に思考して決めつけるのは、面倒くさい。
「話してくれてありがとう、唯ちゃん」
ただ。
そうだとしても2人の言葉は、傷心した僕らの事を癒す事だけは、確かなのだと思う。
生きていて良かったと、思わせてくれる程には。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 211人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜弥(プロフ) - 高羽涙さん» おう (2016年6月3日 5時) (
レス) id: b52ead1178 (このIDを非表示/違反報告)
高羽涙(プロフ) - 怜弥さん» 首長くして待ってるｖ（＾＿＾ｖ）♪ (2016年6月2日 22時) (レス) id: 2e3e35766e (このIDを非表示/違反報告)
怜弥(プロフ) - 高羽涙さん» 作るよ。ただ今日はもう作んないから……明日かな？ (2016年6月2日 21時) (レス) id: b52ead1178 (このIDを非表示/違反報告)
高羽涙(プロフ) - すっげもう50話。面白かった！続編作れるなら頑張って！！ (2016年6月2日 21時) (レス) id: 2e3e35766e (このIDを非表示/違反報告)
怜弥(プロフ) - シノンさん» ありがとうございます！はい、頑張ります。 (2016年5月24日 22時) (レス) id: b52ead1178 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2016年5月22日 21時
