ひとつ屋根の下にいるあいつ【角名 倫太郎】

嘘 ページ10

侑「角名…お前、その頬どうしたんや！？それ切り傷やろ？…痛そうやな…」

早速、朝から侑に頬の傷を突っ込まれた



「いや、ちょっと福山家にいる気性の荒いメス猫にな」



「虎かなんかにやられたんか…？猫じゃないやろそれ…」



……あの女！引っ掻くか普通！！




「角名君、2組の福山さん呼んでるよ」



「はっ？」

廊下を見ると福山が立っていた



『あ、角名君、お母さんがね鍵を渡し忘れたって。多分私の方が帰り早いと思うんだけど、一応渡しとくね』



「はっ？いや、ここで渡す？」



『えっ、なんで？忘れないうちにと思って。鍵は渡すけど女なんか連れ込んだら即刻追い出すからね！！じゃ！』

思いっきりみんなのいる廊下で福山から鍵を渡された


『なくさないでよー！』


そう言って福山は駆け足で去った


「おい、角名…今のはやばいぞ？事情知らんやつたくさんおるやろ…福山さんって…」



「あぁ…あいつ、アホなんだよ。あー打ち合わせとくんだったな」


＿＿＿


「角名君ちょっと聞きたいんやけど〜福山さんの家に住んでるってほんま？」



ほらきた



早速、どこから湧いてきたのか女子に休み時間に机の周りを囲まれた


「…あぁ、そうだけど」


「えーっ、噂本当やったんや！みんな〜そうらしいよー！！」



「ちょっと待って！……あのさ、俺ら従兄弟だから。みんなには言ってなかったけど。寮が取り壊されるから学校から家が近い従兄弟の家族にお世話になるってわけ」



「あっ！そうなんや！だよね〜じゃないとおかしいよね〜羨ましいな〜福山さん」

俺は嫌な予感がして咄嗟に嘘をついた

嫌なやつ？→←平和主義

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す