ひとつ屋根の下にいるあいつ【角名 倫太郎】

きつくて強いあいつ ページ6

「あ…あいつ……」


福山が手を離したバトンは綺麗に宙を舞い、福山はそれを華麗にキャッチした



「なあ、侑、あの子知ってる？あのお団子頭の奴」



「バトン部？ああ、あれバトン部の福山さんやろ？かわええて有名やん。2組やからサムと同じクラスやな。隣のクラスやで？」

部活の休憩中、外でバトン部が練習していた



「…全然知らなかった」




「嘘やろ…バトン部の女うるさいけど
福山さん他の女みたいにキャーキャー言わんから好きやわ。あ、でも結構性格きついらしいけどな。はっきりしとるて」




「俺さ、来週から寮出て母親の知り合いの家に移るって言ったじゃん？そこの娘が稲荷崎らしいんだけど…福山さんて家」



「嘘やろ」



「嘘だとよかったな。ちなみに2年に福山さんて方はほかには？」



「おるわけないやん」



「あいつか……きっついなー」

あの様子じゃ俺が来るなんて知らないっぽいよな
なんて言ってるんだろ



「なにがきついん？！一つ屋根の下なんておいしいやん！しかも福山さん！
……お前まさかなんかやったな？」


「いや…やってはない。むしろやられた。
性格はきつそうだった。きついていうか強かった。いろいろな意味で」


「お前のやってないて意味なんかちゃうやろ。なにがあったんや……」

愛知のりんちゃん→←趣味の悪い男

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