ひとつ屋根の下にいるあいつ【角名 倫太郎】

ラムネ ページ18

「ダルっ、外周かよ…」



侑「しかも今日は北さんコースや」



「最悪」

北さんコースは近所の石段や広い畑を通る道だった



「角名！遅い！もっとペースあげろよ。先行くぞ」

横を走っていた北さんに言われた



あの人ほんと機械みたいだな。えっと近道…近道…あ、ここ突っ切れば絶対近いだろ



俺は農道を突っ走った



「なんでいるんだよ」




名前が腰に手を当てラムネを飲んでいた




『あ、倫太郎』

Aはラムネを飲む手を止めこちらを見る


髪は一つにまとめられていて首にかかる汗ががキラキラしていた


『なに？倫太郎もショートカット？ここ来たことある？道わかるの？』


「いや、分かんない。俺ここ初めてきた」


『しょうがないな。教えてあげよう』



「てか、なんでラムネ飲んでんの(笑)？」



『あぁ、そこのお家が駄菓子屋なんだよ。私はここでよくラムネ休憩するの。急いで飲まなきゃだから大体一気ね。あ、倫太郎も買えば？』


「一気！？よくそんな飲めんな…いや、いらない少しで良い」



はっ？少し？


俺はAが飲んでたラムネを奪い取り飲み干した


『はっ？ちょっと！！ほぼ全部飲んでるし！』



「オホホホホ」



『やばい！そろそろいかないと怪しまれるよ！
ほら！行こう！』

Aと走った
少し息を切らして走る姿が妙に色っぽかった



「お前、結構かわいいよな」



『はっ？暑さで頭いかれたんじゃないの？誰にでもそんなこと言ってたら刺されるよ？あんた彼女いるよね？あのキツそうな３年』



「彼女じゃねーし。キツそうなって…お前が言うか(笑)」



『えっ…なに？あれ遊び？…引くわ〜。まぁ私に関係ないけど』



「引く？……それは困るな」

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