身代わりの彼女【木兎 光太郎】

あの日のことと ページ14

「これは！有栖さんのだ！」



『えっ？私？』



「有栖さん忘れたかもしれないけど、俺一年のときハンカチ借りっぱなしで！あとこの間のお詫びです！！」



『あれは捨ててって言ったじゃん』



「え！？覚えてたのか！？」



『忘れないよ(笑)あれからだもん木兎君のこと気になってたの』

(あ…あれ！？私嘘じゃないけど変なこと言ってない！？)



「えええ／／／！？気になってた？気になっていただと！？
それは俺のことをほんとに？？
俺は！俺は！気になりすぎて弓道部の前通るときは必ず見てるぞ！」



『えっあの！！えっと…それ！！頂いても良いんですか？中見ても良い？』



「どうぞ！！」

俺は有栖さんの両手の手のひらにプレゼントを乗せた。



手……ちっさ！！！



有栖さんが包みをそっと開けた。



『わっ！！パンダだー！え？なんでパンダ好きって知ってるの？！かわいい！すごく嬉しい！ありがとう木兎君！』



「雪っぺから聞いた！」

あああ…嬉しそうだな有栖さん…
ありがとう赤葦…ありがとう雪っぺ、雀田…死にたくないけど今だけなら死んでも良いぞ…



『わざわざ聞いてくれたの？
これはキーボルダーだ！この顔かわいい！ほら！』

パンダをつまんで見せた



「俺さ！さっきから有栖さんの手の方が気になってて…小さくねーか！？」



『えっ、そうかな？』



有栖さんがパンダを手のひらにやり手を広げた。
俺はその上から手を重ねた



「ほら！！やっぱちっせーー！」



『／／／あの！！パンダが苦しそうかな！』



「／／／はっ！ごめんな！つい俺！あっ！ひひ昼休み終わりそうだしそろそろ行くか！」



『次の時間部活動紹介だね！急がなきゃ！わたし部長だからスピーチしないといけなくて緊張する〜』



「俺も！実際に打つんだぜ！もしかして有栖さんもか！？」



『うん、距離は短いけど弓射るよ〜』



「ほんとか！！すげー楽しみ！！」

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