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マークはテレビを付けっぱなしにする人だった。
「なんで付けっぱなしにするの？」と私の上に跨りながら私の頬を撫でる彼に問いかけても、「んーなんとなく？笑」と言うだけで、全くそれらしい回答が帰ってきたことは無かった。
でもそれは、私が静寂が苦手だと言ったから、エアコンの音や、少しの雑音があった方がリラックスできるんだと言った事があるからだと、私は気付いていた。
だからその気遣いを踏み躙る様なことはしたくなくて、そして単に私の事をそこまで考えてくれているのが嬉しくて堪らなくて、私からテレビを消そうとは言わなかった。
彼は髪も乾かさずに私の元へ滑り込む事が多かった。
だから、彼の髪から丁寧に一滴ずつ滴り落ちる水滴は、枕や私の顔に滴り落ちていて、よく枕には水滴の跡をつくっていた。
顔に滴る滴に対して、「冷たいよ」と言っても、マークは「ごめんね、我慢して」としか言わなかった。
それは唯一彼の配慮が見られない所だった。
でもそんな所も私は好きで堪らなくて、髪を乾かす事を強要しなかった。
愛し合っていると分かるのは、とても素敵だった。
濡れたままの髪で私を甘やかしに来る彼は、私をその濡れた口へと招き、「綺麗だね」と囁く。
私が彼の首に手をまわすと、彼は私の髪にゆっくり手を通した。
余裕そうに見せたいのだろうけど、すぐに息が荒くなってしまうのがまた彼らしかった。
お互いの愛のやり場が交わっているというのは、こんなにも嬉しくて、幸せで、気持ちの良いものなんだと。
あえて口にすることはなかったけれど、素敵だった。
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かげろう(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます。シリアスめなものを書くのは初めてなので、ちゃんと皆さんに満足して頂けているか心配だったんです…泣本当に嬉しいお言葉ありがとうございます。小説は、幼い頃から全く手につかないんです。毎回文字で酔ってしまって…笑 (1月1日 5時) (
レス) @page10 id: 78c5f6ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
み - 素敵、日頃から小説を読まれたりするんでしょうか？何年ぶりか占ツクを覗いてみたらこんな素敵な作者様に出会えて感動。更新楽しみにしてます (12月30日 3時) (レス) @page10 id: af8ac8d205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげろう | 作成日時：2023年12月19日 3時
