9 ページ9
・
RJ「あと2分ー…」
『遅れたら先生に私のせいって言っていいから』
RJ「言われなくてもそうするけど」
『ほんっとロンジュンは私に冷たいなぁ…』
は？とでも言いたげな彼の顔を横目に、ついに最前列まで漕ぎ着けたので財布からジュース二本分の料金を…
取り出そうとしたんだけど
『ねーまって…』
RJ「なに」
『一本分お金足りない』
RJ「は？」
先月あんまりバイト入れてなくて、今月はすっかり金欠モードだという一番忘れてはいけないところを忘れていた。
仕方ない、適当に言ってドンヒョクには来月まで辛抱してもらおっか…
『まーいいや、スアの分だけ買うわ』
RJ「いくら？」
『ん？』
RJ「足りないの、いくら？」
『あ、えーっと、120円』
すると、ため息をつきながらズボンのポケットから財布を取り出し、私の手のひらに雑に置かれた120円。
まさかとは思ったけど、つまりそういうこと？
『いや、いいよそんなの』
RJ「どうせドンヒョクうるさいでしょ」
『そんなの適当に言い訳つけとくし！』
RJ「ほらもう時間ないから」
『…』
RJ「いいから、俺がしたくてやってんの」
『…ではお言葉に甘えて…』
RJ「まだ俺が冷たいって言いますか？」
『いやもう！甘くて甘くて甘党になりそうです！』
冷たいって言ったのを根に持っていたのか、納得がいったらしく満足そうな顔のこの男。
真相は分からないけどフェイスだけ甘いというのは、前言撤回する必要があるみたい。
無事買い終え、右手に一つ左手に一つとジュースを抱えて時計を見ると、授業開始まであと一分。
『時間やばい、ジェノくんは？！』
RJ「えーっと、あそこ」
『イジェ…ジェノくん！！時間！！』
いつも通り意図せずに女子の群衆に囲まれてしまっているイジェノに、腕首を指差しえ時間が迫っていることを知らせる。
するといつもの嘘みたいな優しい笑顔をその子達に向け、群衆を割ってこちらに向かうイジェノ。
RJ「お前は忙しいな」
JN「いやロンジュンが急にどっか行くから」
『ごめんねついてきてもらっちゃって、あとロンジュン、ありがとね』
JN「ん？お前何したの？笑」
RJ「…いいってマジで」
『時間やばい、戻らないと』
JN「ダッシュ？」
『んーー…ダッシュ』
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かげろう(プロフ) - mitarashiさん» コメントありがとうございます！学生ヘチャン良いですよね…泣嬉しいお言葉ありがとうございます。こっちも執筆できるように頑張りますね。 (12月20日 23時) (
レス) id: 78c5f6ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
mitarashi(プロフ) - 初めまして！この作品のヘチャン凄く好みです！！笑 (12月20日 1時) (レス) @page29 id: b26963397b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かげろう | 作成日時：2023年7月23日 0時
