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YJ「で、どういうこと？」
『え〜…？』
SA「心当たりあるくせに〜！」
口をもぐもぐさせながら箸先を私に向けて差し迫る二人に、ここぞと阻止される私の今日の一口目。
キムチを掴んでは落として、口に運ぼうとしたら止められて。
しかしこれに限っては仕方がないとも言える。
昨日まではまるで土俵が違うアイドルとオタクの様な関係だったものが、突如として何故かオタクがアイドルの事務所側の人間に成り上がったようなものなのだ。
私達の間で大惨事になって当然である。
YJ「一回一緒に売店行っただけでイジェノがあんたの肩を掴むほどの仲になったって？」
SA「Aなんか裏工作してんでしょ」
『違うってば！ロンジュンと行こうと思ったら勝手に着いてきたの！イジェノが！それだけ！』
SA「あんたイジェノに色目使ったんでしょ〜！」
『私に色目が使えるとでも？！』
私だって、運良くなのか悪くなのか一緒に購買に行くことになったその時が、彼と会話をする最初で最後のタイミングだと確信していた。
だからロンジュンを探しに行ってこれもまた、運良くなのか悪くなのか、イジェノに呼び止められた時、あぁ、なんだかダメな方向に行ってる気がする、といった感覚があった。
正直人気者の彼と仲を深めたところで、頭に浮かぶのは寒気がするものばかりだった。
でもダメな方向っていうのはそういう部類の話じゃない。
だっていくら彼とこれから仲を深めたとしても、切ろうと思えばいつでも切る事はできるんだから。
ただ第一に私は、手遅れにだけはなりたくないの。
真似してみて、と私の目を見ながら「ジェーノ」口を動かす彼を目の前に、自分でも訳の分からない所から鳥肌が立ってしまった。
もし私が彼に“そういう感情”を持ってしまったら？
甘くて酸っぱくて清らかな感情
辞めようと思っても辞めれない、理性が効かない、自分で断ち切る事が出来ない、恐ろしい感情。
そしてその感情を無意識に相手に与えることが特に得意なのが彼な訳で、そんな彼と今後も一緒に居てよりによって私がそれに勝てる訳が無い。
だからその“戦い”に自ら挑もうとはしたくないのだ。
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かげろう(プロフ) - mitarashiさん» コメントありがとうございます！学生ヘチャン良いですよね…泣嬉しいお言葉ありがとうございます。こっちも執筆できるように頑張りますね。 (12月20日 23時) (
レス) id: 78c5f6ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
mitarashi(プロフ) - 初めまして！この作品のヘチャン凄く好みです！！笑 (12月20日 1時) (レス) @page29 id: b26963397b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげろう | 作成日時：2023年7月23日 0時
