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ドンヒョクの後ろに次いで電車の外へと足を踏み出すと、夏の風物詩のようなもわっとした空気と、複数の種類の蝉の鳴き声が重なった音が身体を包んだ。
短い髪をかきあげて、シャツをパタパタさせながら冷気を誘う君の後ろに黙って着いていく。
君はいいね、髪が短くて
私は髪が長くて大変だよ。
『あっつい、ずっと電車がいい』
HC「起こさずに置いてきた方がよかった？」
『やめてよ、駅全部寝過ごして車庫行きになってる』
HC「ドンヒョクくんと最寄りが一緒でよかったですね〜」
『ね、アイス買って帰らない？』
別にドンヒョクの話を意図的に遮った訳ではないけど、何故か唐突に甘くて冷たいものが食べたくなって、ドンヒョクに誘いの目を向けた。
話スルーしないでもらえますか？とでも言いたげな顔のドンヒョクにもう一度、食べない？と目配せすると
仕方ないね、と眉をクイッと上げて、口をとんがらせながら私の誘いに応えた。
『何買おっか、フラッペも理想的だね、でも高いか』
HC「てかお前そもそも金あんの？」
『あ』
HC「ヤーAそれはダサいわ」
『お願い！すぐ返すから貸して！』
HC「えーどうしよっかな」
『お願いお願い、今アイスの気分で引くに引けないの』
HC「別に俺アイス食べたい訳じゃないし、帰ろっか？」
『ヤーーーーー！イドンヒョク！』
HC「はい、ドンヒョク様、奢ってください」
『…』
HC「帰りたいの？」
『…ドンヒョク様…奢って…』
HC「ください〜？」
『…くださぃ』
HC「そこまで言うならドンヒョク様が奢ってあげないとですね〜」
アイスは食べれる事になったという結論とはまた別に、なんだか胸糞が悪い。
だから彼女出来ないんだよ、と言いかけた口を珍しくグッと堪えた、なんか後々めんどくさくなりそうだったから。
『…とことんムカつ……ん？』
HC「金でも見つけたの？笑」
『いや、あそこ』
MK「お」
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かげろう(プロフ) - mitarashiさん» コメントありがとうございます！学生ヘチャン良いですよね…泣嬉しいお言葉ありがとうございます。こっちも執筆できるように頑張りますね。 (12月20日 23時) (
レス) id: 78c5f6ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
mitarashi(プロフ) - 初めまして！この作品のヘチャン凄く好みです！！笑 (12月20日 1時) (レス) @page29 id: b26963397b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげろう | 作成日時：2023年7月23日 0時
