・ ページ41
・
『はぁ…やっぱ会社行くわ』
JH「ちょ、ダメだって」
ジェヒョナの体の下をするりと抜けようとした私だが、またも彼は意図も簡単に私の考えを見抜いた上で枕元に私の腕を強く押さえつけてみせた。
足はどうだ、と足元を確認しようとしたけど、足元に向けた私の視線を見兼ねて、私の顎を上にあげるジェヒョナ。
反抗を抜かりなく阻止される気持ちはどんなもの？
はい、とてもやるせなくて、センチメンタルです。
『…ほんと、手も足も出ないよね』
JH「うまいこというじゃん。」
『会社ではスーパーキャリアウーマンなのに』
JH「ほんと笑えるねそのネタ」
これはネタでも何でもなくただの事実なんですけど？
『馬鹿にしてんの？』
JH「してないって、怒んないでよ」
そういって優しく私の頭を撫でるジェヒョナのなんとも言えない緩み切った表情。
まだ仕事仲間だった頃からは想像もつかないこの眉が垂れ下がった優しい顔。
『楽しそうな顔ですね』
JH「うん、楽しい」
『ばっかじゃないのほんと』
JH「猫と飼い主がいるとするでしょ？んで俺は猫じゃらしを振ってる飼い主、んでお前は頑張ってる猫。」
『は？私が？』
JH「そ、飼い主にシャーシャー言ってる猫。」
この平等社会になんて酷い主従関係の発言…
そうとなれば、ペットが痛い目を見せてやろう。
JH「ちょ、なに、笑」
『ペットに形勢逆転される気分はどうなの、飼い主さん』
JH「んー、凶暴だね」
猫が飼い主を食べようと、飼い主の体の上を跨っているのに、この男の表情はさっきとまるで変わらない。
焦らない？困らない？ちょっとは動揺しない？
『猫のこと舐めてるでしょ』
JH「相手がネコからチーターになった気分」
『どうせなら狼とかでいいじゃん』
JH「一応ネコ科だから」
『あーうるさいうるさい！』
JH「はいはい黙って抱かれてくださいね」
私の言葉を半ば強引に遮断したのと同時に、私の首に手をかけて唇に優しく噛み付くジェヒョナ。
目の前にあるのは、いつもより解像度のいいジェヒョナの顔と、少し赤くなった彼の耳。
眠たそうな目。寝ればいいのに。
『ちょ…メガネ』
JH「いいじゃん、このままで」
『仕事休んであげてるんだからね、忘れないで』
JH「うん、満足させる」
End.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かげろう(プロフ) - みらるさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです…泣マークはなんだか大人の恋愛より学生の青春が良く似合いますよね… (7月19日 21時) (
レス) id: 78c5f6ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
かげろう(プロフ) - 名無し13257号さん» コメントありがとうございます！嬉しいです私もチソンのお話はお気に入りの1つなんです😭やっぱりチソンは年下彼氏がよく似合います… (7月19日 21時) (レス) id: 78c5f6ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
かげろう(プロフ) - nAノさん» コメントありがとうございます！ほんとですか？😭😭嬉しいですジェミンはどうか重めでいて欲しいんですよね…ジェミンの束縛ならドンと来いです！ (7月19日 21時) (レス) id: 78c5f6ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
みらる(プロフ) - ジェヒョン完結お疲れ様でした！安定にとても素敵なお話でした🤦🏻♀️どのお話も凄く好きなのですが特にマークとジェヒョンのお話が好きです！！これからも応援しています！！ (7月18日 6時) (レス) id: 3980f15294 (このIDを非表示/違反報告)
名無し13257号(プロフ) - 完結お疲れ様でした！どのメンバーの話も面白いのですが、私的にはチソンの目移り厳禁が一番好きです✨ (7月17日 9時) (レス) id: 8c948a8d32 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かげろう | 作成日時：2022年9月20日 18時
