テヒョンさんとのおしごと。3

新しい環境 ページ1

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『 おはようございます！ 』





慣れない韓国語で挨拶をし、資料や荷物の入ったダンボールを自分の席に置く。




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韓国支社は日本と違って自社ビルがあるわけではなく、たくさんの会社が入った大きなオフィスビルのワンフロアに設立された。


ソウルのオフィス街はこんな時期だから閑散としていて、うちの会社もそろそろ在宅勤務に切り替わるなんて噂だ。




周りは当然のことながら初めて会う韓国の方ばかり。

慣れない韓国語で一人一人挨拶をして回った。








『 ……初めまして、今年から韓国支社に配属になりました熊野Aです 』








「 わあ！！聞いてます！！お会いできて光栄です！！ 」





キラキラした笑顔でそう言ってくれたのは、私と同じ広報課に配属されたキム・ハリンちゃん。

私の3つ下、新卒らしい。




ずっとニコニコしていて、人懐っこくて可愛らしい子だ。




会社から予め渡されていた課員のプロフィールに " TOEIC900点台 " と書かれていたのを覚えている。






「 …パク・ジウです。よろしくお願いします。 」






課にはもう一人女性がいて、それがこの子。

一目見たときから大人っぽくて綺麗な人だと思っていたけれど、歳は私より1つ下らしい。


サラサラのロングヘアとビシッと着こなしたパンツスーツがとても似合っている。



プロフィールによると、ジウちゃんはもともと製薬会社で働いていたらしい。
全く違う業界に転職するのはかなり勇気がいったことだと思う。





ハリン「 Aオンニのもとで働けてすっごく嬉しいです！ 」





『 や、私そんな大した人間じゃ…… 』





ハリン「 なに言ってるんですか！すっごく有名ですよ、めちゃくちゃ仕事ができるって！ 」





『 うーん…… 期待に沿えるようにがんばるね 笑 』






早速 " オンニ " と呼んでくれるハリンちゃんは、どうやら私に大きな期待を寄せてくれているみたいだ。






ジウ「 …ハリンの言うことは気にせず熊野課長のペースで働いてくださいね 」





ハリン「 もう、冷たいなあ。ジウオンニもワクワクしてたくせに。 」





ジウ「 は、いや、言わなくていいから、！ 」





ハリンちゃんの言葉に少し顔を紅くするジウちゃんはめちゃくちゃ可愛くて。



なんだか想像していたより温かい職場かも。





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