テヒョンさんとのおしごと。２

優しい人（JK side） ページ2

.



JK side





ウタ「 で……テヒョンさんは、…何も言い返して来なかったわけ、？ 」





JK「 はい、…たぶん。 記憶が曖昧だから、… 」





ウタ「 …ちゃんと覚えててよ、……はあ、きっつ 」






隣でスクワットをしながらそんな会話をする。





JK「 あと50はいきますよ 」





ウタ「 午後の撮影、私動けなくなる 」





JK「 僕が手伝いますから。はい、いーち 」






さっきから " 死ぬってば！！ " とか言いながらちゃんとついてくるヌナ。


普段強気なヌナにちょっと意地悪できるのが楽しくて、思わず頬が緩む。





ウタ「 なにニヤニヤしてんの 」





JK「 あ、…あ〜……筋トレって最高だなって 」





ウタ「 筋トレオタク気持ち悪 」





.






少し早めにトレーニングを終わり、ストレッチをしながらヌナと話す。







JK「 ……テヒョンイヒョンは、いつも自分が損することばかり言うんです 」







ウタ「 損すること？ 」







JK「 ……はい。






いつも自分より相手を優先するんです。






ヒョンはすごく温かくて優しい人だから。






……でも、その優しさが時にヒョン自身を傷付けてしまう 」







ヒョンは誰よりも人を愛することができる人だ。






だけど自分自身の愛し方が少し下手くそで。





ヒョンが持ち前の温かさと優しさで傷つく姿を俺は幾度となく見てきた。





人に無下にされたり、騙されたり、隠れて泣きながら自分の気持ちを押し殺したり。





JK「 …… ヒョンはもう少し自分勝手にならなきゃダメだと思うんです 」






まずは自分に優しくすることが、ヒョンの幸せに繋がると俺は思うから。






ウタ「 ……テヒョンさんがAに思うのと同じように、ジョングクもテヒョンさんの幸せを願ってるんだね 」






JK「 …そうかもしれないです 」






ウタ「 優しいよ、ジョングクも 」






ヌナはそう言って俺の頭をわしゃわしゃする。




涙が滲んでくるのがバレたくなくて、俺は下を向きながらヌナの手を えいっ と振り払う。






.

久しぶりのメール→←朝（JK side）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す