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《A side》
――山の中は猛吹雪で。
視界は全て真っ白。氷点下の世界で、手足の感覚が無くなってしまうほどだった。
でも、だいぶ頂上に来たはずだ。
カチカチとなる歯。どう考えても寒過ぎる。なんだ、この季節は。そうだ。冬だ。
頂上に近付くにつれて酸素が薄いのか、さっきから頭の中がまともじゃない気がする……。
こんなことマルコにバレたら絶対に怒られる。
――でもどうしてもホワイトラヴィーという花を見つけだしたかった。
だって、何でも願いが叶うんだよ？
マルコのお嫁さんになりたいって1番最初にそれが浮かんだんだけど、一息ついて冷静になって考えてみると私の脳裏にはマルコだけじゃなくて親父やサッチ、エースや皆の笑顔が浮かんだんだ。
『はぁ…はぁ…』
慎重に腰までの深さのある雪を書き分けて進む。そろそろ崖なはずだ。ゆっくり進まなきゃ底が抜けて崖から落ちてしまうかもしれない…。
あまりにもの寒さのせいで、ただ歩くだけなのにものすごい早さで体力が奪われていく。
――ハハハ。あたし、ちょっと冬島なめてたかも。
本気でやばい気がする。
意識がだんだんと朦朧としていく中、ポワッとした光が見えた。
見える光は水色に輝くたくさんの花だった。
『もしかして…これが…？』
――なんて幻想的なんだろう。
あのオブジェとそっくりな花だった。きっとこれに間違いない。
――私はゆっくり近付いて、その花を掴んだ。
すると、そのときいきなり地響きがなった。
『…え、なに？』
花を握りしめ、その激しい揺れに耐えようとするもののそれは全くの無駄で。
雪崩が起きて、私はいとも簡単にそれに飲み込まれてしまった。
薄れゆく意識の中浮かぶのはやっぱり、大好きなあの人で…。
夢の中なのだろうか、マルコと抱き締め逢っていて、二人ともとても幸せそうな表情をしていた。
――あぁ、マルコってこんな優しい表情するんだ…。
私、とっても幸せそう…。
『……マル…コ…』
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ヒカル - もう、ズッキュン・ズッキュンしちゃってやばいです！！続きが気になります！！！！！ (2021年8月23日 23時) (
レス) id: 0e135c70d1 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉（非ログ状態） - 初めまして！一気読みしました。え、主ちゃんどうなっちゃうん？！？！ってなってます。更新楽しみにしてます。 (2021年4月19日 14時) (レス) id: d626986340 (このIDを非表示/違反報告)
やな - え！夢主どうなっちゃうのって、ドキドキしてます！出来れば続きが読みたいです！ (2021年3月27日 21時) (レス) id: 6c1718e0e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：http://lyze.jp/hellomalco/
作成日時：2021年2月16日 3時
