鬼教官�� ページ8
千｢A……さん……？｣
杏｢うむ！申し分のない気合いだ！｣
ーー見てろよ。やってみせる。
刀を構え、フシュウウウウと呼吸を整える。
耳に霞むのは風のそよぐ音だけ……その風に揺られた枝から桜の花弁が数枚落ちたのを視界にとり、私は地面を蹴り渾身の一振を花弁に向かって解き放った。
千｢…………！！｣
額に汗を浮かべて千寿郎は息を飲んだ……。
スカッ
ﾌﾖﾌﾖ〜
ポスンｯ……
花弁はゆらゆらと漂いながら、Aの頭へと無傷でゆっくりと不時着した。
『ーーー！！！！！』
千｢…………！！！｣
杏｢うむ！｣
ーーは！は！恥ずかしい！！！穴があったら入りたい！！！
渾身の力で見事に振り切った刀は自分の後頭部へと届きそうなほど思いっきり空振りをしていた。
頭の上に落ちてくっついている花弁が何とも場を和ませたのだが、Aの顔は恥ずかしさで真っ赤に染まっていた。
杏｢肩に力が入りすぎている！｣
『は、はいぃ……』
杏｢気を落とすな！気合いの入ったいい空振りだったぞ！｣
千｢あ、兄上！！ダメですよ傷をえぐる様な事を言っては！｣
杏｢ハッハッハ！！｣
ーーくぅぅぅう！！！
フルフルと身体を震わせながら、頭の花弁を払い除ける。
ーーかすりもしなかった！！！
的が小さすぎて見えてなかった！！！
ん？見えてない？
杏｢うむ！気付いたようだな！肩だけでなく、全身に無駄な力が入りすぎている！それでは急所は狙えない！見えているものも見ていないのと同じだ！｣
ーーそうだ。煉獄さんの言う通りだ。
私は再び、姿勢を正して向かい直して構える。
杏｢うむ！全集中の呼吸を忘れていないな！続けろ！！｣
ーー集中……。
時間も忘れるくらいに集中していて、気付くと庭には一人になっていた。
『ﾊｧ……ｯ……ﾊｧ……ｯ……』
空を見上げると夕焼け空……、家には灯りが付いていて二人はどうやら既に家の中に戻っていたようだ。
ーー気付かなかった。
時間を忘れるほど刀を振っても、その日は一枚とて花弁をかすめることは出来なかった。
ーークソッ！！！
焦るな。
焦ると余計な力が入る……。
集中しろ……。
ーー肩で呼吸を続け、汗だくになりながら土埃で汚れた頬を拭い歯を食い縛る。
縁側の影から杏寿郎はAの鍛錬の様子をその目にしっかりと焼き付けて見ていたのだが、Aはそれに気付かない程に訓練にのめり込んでいた。
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シレン(プロフ) - あ ま ね 。さん» あまねさんこんばんは！そう言って頂けて嬉しいです！その先もたくさん続きありますので楽しんで頂けたら嬉しいです！！また感想聞かせてください！ (2020年12月2日 22時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - こんばんは！！めちゃくちゃ面白すぎます！更新楽しみにしてます (2020年12月2日 21時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - もけけさん» もけけさんｺﾒﾝﾄありがとうございます！このサイトは投票は１回まで？みたいです！それでも、毎回押してくれてる事に感謝です！！ありがとうございます！！どうぞまた来てくださいね！！感謝感激ｽ！！ (2020年11月12日 17時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - Isolaさん» Isolaさんコメントありがとうございます！私も映画で煉獄さん沼にハマった1人です！永遠に抜け出したくないですよねw温かく嬉しい言葉もらえて幸せです！！また、ぜひ、ここに来て幸せな夢に共には浸りましょうw (2020年11月9日 16時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - 裕美さん» 裕美さんこんにちは！嬉しすぎるコメントありがとうございます!!ドストライクhitできて感無量です！！これからもここで溶けてください！！ (2020年11月9日 16時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はてな | 作者ホームページ：http://lyze.jp/hellomalco/
作成日時：2020年11月2日 0時
