おじゃまします�� ページ8
『ゴクリ……』
全身を洗い終え、浴槽の前に立つ。
ーーこ、こんな広い浴槽に浸かったことなんてない。家の風呂は私と小さい兄弟がようやく入れるような五右衛門風呂程の大きさだったから、この敷布団2枚分はあるであろう大きな浴槽に私は度肝を抜かれた。
『(そ、底はあるのだろうか)』
と、ゆっくりと足を入れる。
湯の温度は丁度よく、熱めが好きな私にはぴったりの温度だった。
片足がようやく底に着きホッとすると、ようやく全身を湯船へと沈めたのだった。
ーーーなんて気持ちいいんだ。
強ばっていた筋肉がほぐれていく。
『幸せだ……』
と、涙が一滴頬をつたった。
熱い湯も好きだが、すぐ逆上せてしまうので早々に風呂をでて着替えた。
窓を見ると先程まで暗かった空は陽の光がさし始め薄紫色へと変わっており、朝が近付いていることがわかった。
煉獄さんが用意してくれた着物の袖を通すと、触っただけでわかる上質な素材にまたもやゴクリと唾を飲む。
その着物は淡い桃色で、帯は紫色で桜の刺繍が施してあった。
ーー凄い。お金持ちなんだ。どうしよう。私なんかで勤まるのかな。と、手ぐしで髪をまとめた。
風呂場を出ると真っ直ぐ伸びた長い廊下があり、人の気配はなく静まりかえっていた。
『れ、煉獄さん？』
ヒタ、ヒタと廊下を歩き出す。ーーーひ、広い。迷子になってしまうんじゃないかと不安がよぎったその時だった。
｢よもや！！もうあがったのか！！！｣
『ヒィィイｯ！！』
肩に手をポンとおかれ身の毛のよだつほどの驚きをしてしまった。
煉獄さんだとすぐにわかったが、振り返えって顔を見るとポカンとした顔をしたまま固まっていた。
杏｢……む！ゴホン……。驚かしてしまったようだな！｣
『い、いえ、こちらこそ驚いてしまい失礼しました。』
杏｢うむ！ちゃんと温まったのか？｣
『はい！ありがとうございました。初めてあんなお風呂に入らさせてもらいました！』
自然と笑顔になり そう声をかけると煉獄さんもニコリと笑いかけてくれ、その笑顔に思わず心臓が飛び跳ねた。
杏｢それはよかった！さ、これからのことについて少し話をしよう。こちらに来なさい。｣
『はい』
と、煉獄さんの後ろを着いていった。
ーー背が高いんだな。
男らしい広い背中や、サラサラなびく綺麗な色の後ろ髪を見ながら進んだ。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
