救世主�� ページ5
『煉獄さんがよろしければ、申し訳ないですがそこで働かせてもらいたいです』
｢俺から話を出したのだ！こちらから願いたい！｣
煉獄さんは、顎に手を当て｢うーむ｣と私の顔を見る。
｢鬼のせいで服も汚れてしまったな！手拭いでも全ては拭き取りきれなかった！早々にここを経とう！｣
『はい、お供します。』
ーー鏡を見なくとも自分の現在の姿がめちゃくちゃであるのは百も承知だった。着物を脱ぎ捨てたくて堪らない。
｢俺の屋敷はここから1里以上先にある！この真冬の山の中をAが今の状態でその足で着いてくることはできないだろう！｣
『と、申しますと……？』
｢少しばかり失礼する！｣
『えっ！？わっ！！』
少しばかり失礼すると言うから何をするのかと思いきや、姫抱きをされ驚いて心臓がドキリと大きく脈を打つ。
『れ！煉獄さん！煉獄さんの服が汚れてしまいます！！』
と言っても早遅し、鬼の血で汚れた服が既に煉獄さんの白い羽織を赤黒い血で汚してしまっていた。
それにショックを受け、再び目から涙が出そうになる。
｢む？なぜ泣く！気にするな！家に着いたら洗えばいいだけの話！俺が勝手にこうしているのだ！｣
『でも……それに…あの…』
ーーー男の人にこうゆうふうに抱っこされたことなど無く反応にも困る。いや、待てよ？私を抱えたまま1里(約4キロ)以上も移動する気では……？
｢つべこべ言わない！走るから口を閉じているように！さ、行くぞ！！｣
『！！！！』
グイッと強く抱え直されたと同時に、体感したことのない速さで煉獄さんは走りだした。
ーー目が星になってしまうような感覚で、風圧に押しつぶされないように反射的に身体が縮こまってしまう。
それにしても、この速さは人間業ではない！！
鬼を一瞬で切り落としてしまうことに加え、この人は一体……？？？
あれやこれやと、頭の中で疑問が生まれ自問自答をしているうちに煉獄さんは立ち止まった。
｢よし！着いたぞ！｣
『ええええ？！？！』
10分と経っていないはずなのに、顔をあげるとそこにはでかい御屋敷が佇んでいた。目をまん丸くさせ、開いた口が塞がらない。
｢はっはっは！驚いているようだな！｣
『ちょっと、いや、かなり……』
｢疑問はあとで話し合おう！｣
煉獄さんは私を抱いたまま屋敷へと入っていった。
大きな玄関扉の前に差し掛かると中からパタパタと誰かの足音が聞こえ、曇り硝子越しに人影が写った。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
