愛した人�� ページ30
『……？？』
ーーお父様は目を合わせてから、幾分か私の顔をボーッと眺めていた。
ーーなんだ？顔にゴミでもついていただろうか？と、遠慮がちに片手で自分の顔をこする。
無精髭が生えているが、煉獄さんとそっくりな顔だ。煉獄さんも歳をとったら、こんな風貌になるのかとお互いにそれぞれ頭の中でいろいろ考えているような沈黙が続いた。
槇｢………………あ｣
『はい！』
槇｢いや……名前……名はなんと言う。｣
『Aと申します！！！』
話かけてくれた！！と、急いで頭を下げた。
槇｢………………そうか｣
そう告げるお父様に目を向けると、顔を横に逸らしており 再び私達の間に沈黙が流れた。
『あ、あの……明日から、お父様のお部屋の掃除を承ってもよろしいでしょうか…？』
槇｢………………。｣
長い沈黙が再び再開された。
散らかり過ぎた、酒瓶や湿ったお布団をみて綺麗にしてあげたいと思うことは出過ぎた事だろうか。
この生活環境を見るに、お父様のやりようのない感情がそのまま現れているのだと感じた。
全てを拒絶しているのであれば、こうして私と向かい合うことなどしないはずだ。
この期を無駄にしたくない……そう直感した。
槇｢…………好きにしろ…………。｣
『！！！！！』
ーーもちろんの如く、可という意味でとらえた。
『はい！それでは失礼します。』
と、もう一度頭を下げて部屋を後にした。
そのまま自分の部屋へと戻り、ベットに腰掛ける。
ドキドキとした胸の鼓動を片手で抑えながら、私の心は ようやくここの家の主に最低限の礼を尽くせたという達成感で満ちていた。
ーー煉獄さんと千寿郎君のお父様だもん。きっと素敵な人に違いない。絶対にそうだ。
明日からはお父様が少しでも元気を取り戻せるように、まずは過ごしやすい環境を整えることから始めよう！！！
私はガバッと窓を開き、太陽に誓った。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
