早起きは三文の徳�� ページ21
出来上がった朝食を運んでいると縁側に足を下ろして庭を眺めている煉獄さんが見えた。
『あれ？起きていたんですね！』
杏｢……む！ああ！｣
『？』
ニコリと笑ってみせるも煉獄さんらしからぬ反応に少しの違和感を覚える。
ーーま、そんな時もあるさと机に朝食を次々と並べていく。
いただきますと、三人で手を合わせて食事をし始めると｢うまい！｣と連呼する煉獄さんを見て先程の違和感は勘違いだったようだと、ホッとする。
食事を終えて茶碗洗いを済ませて、庭の方へと向かった。
そこでは既に兄弟二人揃って竹刀での素振り稽古が始まっていた。三人分のお茶の入った湯呑みと急須が乗ったお盆を縁側に置いてそれを眺めた。
煉獄さんの素振りを見ると、それは既に完成されたものだというのが素人目線でもわかる。
煉獄さんは時折、千寿郎君の太刀筋矯正のためのアドバイスをしたりと弟思いな一面が垣間見れた。
その素振りを眺めていると、斧を握った時のことを再び思い出した。
千寿郎君にアドバイスしている煉獄さんへと近付き、竹刀を握ってみてもいいかと尋ねる。
杏｢なんだ？Aも振ってみたいのか！｣
『あ、はい…』と、少し遠慮がちに答える。
竹刀をぎゅっと握ると、鬼の首を跳ねた時の握力は当然の如く出なかった。
……一体あれは何だったんだろう。
うーむ、と両手で掴む竹刀を見ていると煉獄さんがニコニコしていることに気付く。
杏｢どれ。振ってみなさい！｣
『はは、なんか恥ずかしいです』
と、見よう見まねで構える。
千寿郎君も素振りを止めて私の事を見ていた。
『えいっ！！！』
竹刀を力の限り前へと振りかざすと、ビュンｯと空を切る音が鳴った。ーー斧より軽い。
杏｢うむ！やはりAはセンスがあるな！｣
『え"！！そ、そうですか？』
千｢しっかり形になってますよ！｣
と、お世話を並べてくれる兄弟。優しいなぁ。
ーーーやっぱり炎が出るなんて、幻覚でも見てたのかなと利き手をグーパーした。
杏｢む？もう終わるのか？｣
『あ、ええと、変なこと言ってもいいですか？』
杏｢なんだ？｣
『鬼の首を斬った時のことなんですけど……』
そういうと、煉獄さんの顔色が変わった気がした。真剣な表情になったような、そんな感じだった。
もやもやと抱えても仕方ないし、そんなわけないという空気になったらうまく誤魔化そう。そう思って口を開いた。
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シレン(プロフ) - Lastさん» ご指摘ありがとうございます！いやいや、お恥ずかしい！！すぐ治します！！ (2020年11月1日 1時) (
レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
Last(プロフ) - この作品いつも読んでます！！ただいま�，覇�輪刀が日輪等になってましたよ。これからも投稿頑張って下さい！！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 7e2a5ee326 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - よるさん» コメントありがとうございます！くっつくまでの過程が大好物です！！ (2020年10月31日 22時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
よる - 焦ったい…大好物です！！！ (2020年10月31日 21時) (レス) id: 857d9d8983 (このIDを非表示/違反報告)
シレン(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張ります！ (2020年10月30日 14時) (レス) id: 5c1c19fa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シレン | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16108143
作成日時：2020年10月26日 3時
