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下校時刻になり、いつものように駅に向かう友達を見送る。
そしていつものように自転車を取りに向かう。
『あ、ないんやった』
引き返そうとしたが、自転車置き場から聞き覚えのある声が聞こえた。
そーっと覗き見ると敬太が女の子と話している。
…別に告白現場って訳ではなさそう。
その場を離れようとした時、その女の子と目が合った。
…あ、きっとこの子も私と同じ気持ちなんだ。
何とも言えない気持ちになって二人から目を逸らす。
聞こえてくる敬太の声は楽しそうで、やっぱり私と話している時とは違って聞こえる。
…帰ろ。
現実から目を背けるようにその場を後にした。
トボトボと歩いているとポタっと空から水が落ちて来た。
『…え』
ポタポタと雨粒の落ちる速度は早くなって、ものの数秒でザーッと振り始める。
とりあえず近くにある公園の休憩スペースに逃げ込んだ。
『雨なんか言ってたっけ』
濡れてしまった制服をタオルで拭くが、大した意味もない。
スマホで雨雲の様子を調べてみると止むまでは数十分かかりそう。
雨の中走って帰るか、数十分ここで待つか。
…急ぐ理由もないし少し待ってみようかな。
しばらく待って止まなかったら諦めて走って帰ろう。
大人しく鞄に入れていた本を読むことにした。
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透(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！これからもゆっくりまったりと、にはなりますが楽しんでいただけますように💫 (2023年2月13日 14時) (
レス) id: 8f642d296a (このIDを非表示/違反報告)
みりん - 全部読ませていただいてます！話の作りが最高で更新楽しみにしています☺︎ (2023年2月12日 0時) (レス) id: 4b4581572e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2023年1月30日 15時
