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廊下に出るとこじけんが壁際にもたれかかっていた。
『何ー？』
「いや、別に何もない」
『は？』
「晶哉がタイミング見計らって大晴を廊下に出すから適当に喋っとこ」
『…どういうこと？』
「さっき大晴にAちゃん可愛いよなって言っといた」
『え、何それ』
「でもあいつちょこちょこ言われてんで、大晴と付き合ってなかったらって」
『そんなん聞いたこともない…』
「まぁ俺は初めて言ったけど。だから今こうやって2人で喋ってんの、大晴からしたらめちゃくちゃ嫌やと思うねん。とりあえずAちゃんと同じ思いさせてみようかなぁと思って。」
『…なんかみんなほんまにごめん』
「何で？」
『巻き込みまくってるなって。でもこれで2人が仲悪くなったら嫌やねんけど。』
「そこは俺も嫌やから大丈夫」
それからは適当に最近の出来事を話していた。
「あ、晶哉からもう大晴来るって」
『晶哉くんにも後で謝らなあかんなぁ』
「気にしやんでええって、俺ら勝手にやってるだけやし」
「…A？こじけん？え、何やってるん？」
「あ、じゃあ俺は戻るわ」
大晴はすれ違うこじけんをチラリと見て、少し険しい顔をしてこちらに近付いて来る。
「…こじけんと何話してたん？」
『何ってこともないけど…』
「俺に言われへんこと？」
『いや…普通に講義のこととか愚痴とか…』
「こじけんから何か言われてない？」
『何かって？』
「例えば…可愛いとか…」
せっかくこじけんが蒔いてくれた種、少し利用させてもらおう。
『あー…うん、初めて言われたからびっくりした』
私の答えを聞くと同時に大晴は私の手を握る。
「…あんま小島と喋らんといて」
『…何で？』
「何でも」
少しは大晴もわかってくれただろうか。
そろそろ種明かしをしないと。
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透(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！これからもゆっくりまったりと、にはなりますが楽しんでいただけますように💫 (2023年2月13日 14時) (
レス) id: 8f642d296a (このIDを非表示/違反報告)
みりん - 全部読ませていただいてます！話の作りが最高で更新楽しみにしています☺︎ (2023年2月12日 0時) (レス) id: 4b4581572e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2023年1月30日 15時
