こんにちは、恋歌。 Ⅱ (ページ46)

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考えれば考える程、黒い感情に飲み込まれてしまう。

…もういいや。

先に次の講義室へ移動する。

「ん、どうぞー」

「ありがとう。正門くん、いつも紳士やなぁ。」

「自分も通るついでやから」

ニコニコと入って来て私の横に座る。

「もう、待っててって言うたのに」

『…遅れたら嫌やったから』

「ごめんな、あれ結構重くてあの子だけでは無理やと思ったんよ」

『正門くんらしくて良いんじゃない』

「ごめんて。機嫌直して？」

そっと重ねられる手、ふわっと香る彼の香水。

『…』

いつもならきっと許してしまっていた。

だけど今日はどうしても頷けなくて彼の手から逃れる。

「A？」

彼から1つ離れた席に移動すると同時に教授が入って来た。

彼からの視線は感じるが絶対に見ない。

ちゃんと私の気持ちをわかって欲しい。

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曲ここまで

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