こんにちは、恋歌。 Ⅱ (ページ4)

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高校二年生二月───

『はい、大晴』

「わーい、チロル詰め合わせ！」

『どう足掻いても本命に見えんやろ』

「気遣ってくれたん？」

『だって自分が彼女やったら多分嫌やし。チロルでもどうかと思ったけど。』

「ありがとう！こじけんとの勝負、彼女も知ってるから大丈夫やと思う。」

小島も中学校からの友人。

2人は毎年バレンタインチョコ対決をしている。

『嫌かどうかは別なのよ。というかその勝負、彼女持ちに負けたら小島悲し過ぎるやん。』

「お、俺の悪口聞こえた」

『あれ来てたん』

「来てたし聞いてた」

『負ける訳ない勝負で負けたら虚しいなって話』

「目の前の方が言い方酷くなってますけど」

「こじけん！俺、彼女の分1つとAからチロル20個やから全部で21個な！」

「アホか、相場は人数やろ。」

「えー、勝ち目ないもん。そもそもこじけんって自覚ないだけでモテてんねんで！」

しかも大晴に彼女がいることはみんな知っているし、彼女が少し嫉妬深いことも有名。

ただ中学時代からの友人である私だけは嫉妬の対象から外されているようだ。

有り難いやら悔しいやら…

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